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「事実」と「解釈」を混同していると仕事は上手くいかない

事実と解釈を混同してしまう人は、たいてい仕事が上手くいかないと思います。

それは何故か?

理由は、相手に伝えたいことが正しく伝わらないからです。

みなさんの体験談に「上司に説明しても理解してもらえなかった」「同僚に仕事を依頼しても全く違うアウトプットが出てきた」といった経験はないでしょうか。

そういった事例が起こる理由はいくつか考えられますが、事実と解釈を混同している場合は、それが原因である可能性が高いです。

相手に正しく伝えるには「事実」を伝えることが大切です。「解釈」ばかりの説明は正しく伝わりません。

以降では、事実と解釈の混同について書いてきます。

「事実」と「解釈」の違い

事実と解釈の定義は次のように書かれています。

事実:
実際に起こった事柄、現実に存在する事柄。
解釈:
人から聞いたことや文章、物事の意味を、受け手側が考え理解すること。

具体的にどういうことか、例を挙げてみます。

事実:今日の気温は38℃
解釈:今日は暑い

「事実」は具体的な数値などで明確になっており、誰が見ても異なる判断を生まないものです。一方で「解釈」は個人の感覚が含まれており、人によって捉え方が異なるものです。

「解釈」だけの説明で伝わらない理由

まず初めに例を挙げます。

Aさん:この資料、急いで準備してもらえる?
Bさん:分かりました。
  ~ 2時間後 ~
Aさん:さっきお願いした資料できた?
Bさん:まだできていないです。
Aさん:え?今から会議で使うのに!
Bさん:明日の会議で使う資料だと思ってました。

この例では、Aさんが「急いで」と伝えていますが、これはAさんの解釈です。さきほども書いたように、「解釈」は個人の感覚が含まれていて、人によって捉え方が異なるものです。

次に、先ほどの例にAさんとBさんの心の声を付け加えてみます。

Aさん:この資料、急いで準備してもらえる?
   (2時間もあれば余裕だろう。)
Bさん:分かりました。
   (余裕そうな素振りだな。)
   (明日の会議で使うんだろう。)

解釈しか伝えなかった場合、このようなことが起こります。具体的な期限を質問しなかったBさんにも問題はありますが、仕事を依頼する側のAさんが「2時間後の会議で使う」と伝えなかったことに問題があります。

このように「個人の感覚」は怖いもので、人によって捉え方が全く異なる場合があります。

人の思考は、その人の人生経験、生活、趣味などによって形成されます。なので人が違えば、思考方法が異なり、物事や事象に対する考え方や価値観が異なります。

繰り返しになりますが、「解釈」だけの説明で相手に伝わらない理由は、人によって捉え方が異なるからで、それは人によって考え方や価値観が異なるからです。考え方や価値観が異なる背景には、人生経験や生活などの違いがあります。

だからこそ「誰が見ても異なる判断を生まない表現」=「事実」を伝える必要があるのです。

「事実」を伝えるにはどうするべきか

まず、自分と相手は違う人間であること、考え方や価値観が異なることを理解することが重要です。

それらを理解したうえで、数字などの共通認識で伝える、作業項目をリストアップしてタスクを明確にする、作業手順をフローチャートで伝えるといった事が必要になります。

ポイントは「誰が見ても異なる判断を生まない表現」で伝えることです。

まとめ

事実と解釈を混同してしまう人は、仕事が上手くいかないです。その理由は、「解釈」には個人の感覚が含まれていて、人によって捉え方が異なるものだからです。仕事で相手に何かを伝えるときは「事実」=「誰が見ても異なる判断を生まない表現」を伝えることが重要です。

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