「AI」と「機械学習」の違い
私は独学でPythonと機械学習を勉強しています。その際、AIと機械学習の違いを理解できていないことに気が付きました。そこでAIと機械学習について勉強したので、その内容を本記事でまとめることにしました。
AI(人工知能)
AI(Artificial Intelligence)は下図のように「認識」「学習」「記憶」「推論」で成り立っています。この4つの能力を機械に持たせることで、機械が人間のように、インプットに対する適切なアウトプットを出すことができるようになります。その能力を持ったもの、それがAIです。
4つの能力とインプット・アウトプットを図示すると次のようになります。リンゴを判別する作業を例に挙げます。リンゴをカメラで認識して、これは「リンゴ」であるとAIに学習・記憶させます。そうすることで次にカメラでリンゴを見たとき、AIは記憶したデータを基に「リンゴです」と推論を導き出すことができます。
他の例として、今後の売り上げ予測をしたい場合、天候データ、お客さんの特長データ、購入データなどを毎日学習させます。毎日学習した記憶(蓄積されたデータ)から推論として今後の売り上げ予測値をアウトプットすることができます。
以上より、AIとは「認識」「学習」「記憶」「推論」を兼ね備えた機械であり、それら4つの能力を駆使することで機械が人間のように、インプットに対する適切なアウトプットを出すことができる機械、それがAIです。
機械学習
AIは4つの能力「認識」「学習」「記憶」「推論」を兼ね備えた機械でることが分かりました。では「機械学習」と「AI」にはどのような違いがあるのでしょうか?
AIと機械学習の関係性についてネットで調べてみると、次のように示されていると思います。AIの括りの中に機械学習が存在し、さらに機械学習の括りの中にディープラーニング(深層学習)が存在します。
ここで私は2つのことを疑問に感じました。
1つ目は、「機械学習」がAIを構成する能力であることは分かったけど、AIが兼ね備える4つの能力に対して「機械学習」はどれに当てはまるのか?
2つ目は、「機械学習」という単語だけで判別するとAIが兼ね備える4つの能力のうち「学習」に当てはまるだろうと思いましたが、一般的に知られている機械学習でやっていることは「学習」以外にも当てはまるのではないか?
そこで、訓練データから抽出した特徴を機械に学習させて、未知のデータを与えたときの答えを得る場合を例に考えてみました。この作業の流れは下図になります。これをAIが兼ね備える4つの能力で分類すると色付けしたように区別できます。
上図の作業は訓練データを機械に学習させて、未知のデータに対する答えを導いており、「教師あり学習」という手法になります。教師あり学習は機械学習の括りの中に含まれる手法の1つです。
教師あり学習で行っていることの範囲を調べてみると「モデルを生成し適用する」「答えを導き出す」といった内容のことを行っています。よって、機械学習の範囲を図示すると次のようになります。
つまり、機械学習はAIが兼ね備える4つの能力のうち、「学習」「推論」に当てはまると言えます。
機械学習とは、コンピューターに与えた特徴データから、アルゴリズムに基づいてモデル化し、新しいデータにモデルを適用することで新しいデータの分析や予測を行う手法になります。
まとめ
AIと機械学習の違いについてまとめると、AIは「認識」「学習」「記憶」「推論」を兼ね備えた機械であり、それら4つの能力を駆使することで機械が人間のように、インプットに対する適切なアウトプットを出すことができる機械です。機械学習はAIに必要な4つの能力を実現するために、特徴データのモデル化、新しいデータの分析を行う手法になります。
以上
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