「記憶する」は機械にやらせて、人間は「創造的思考」をする
「記憶する」
この行為は人間と機械のどちらが得意か?
私は、機械の方が記憶することに優れていると考えています。だから、自分の頭で必ず記憶しておかなくてもいい事は、機械に記憶させています。
そして、頭の中の空いた領域で、人間の得意なことに注力するよう心がけています。ここでいう、人間の得意なこととは、主に「創造する」思考のことです。
本記事では、「記憶することは機械に任せ、人間は創造的思考に注力する」をテーマに書いていきます。
前置き
本記事はビジネスにおいての記憶について書いています。学生さんのテスト勉強などは別だと思うので、注意してください。テスト勉強をする際はしっかり自分の頭に叩き込んでおきましょう。
記憶力は人間よりも機械の方が優れている
人間の記憶力の研究結果で、エビングハウスの忘却曲線があります。人によって違いはあると思いますが、20分後には 42% 忘れ、1日後には 67% 忘れます。
機械はどうかというと、メモリに記録したデータを故意に削除したり、何らかの要因で故障でもしない限り、記録は消えません。仮に消えてしまっても復旧できる場合が多いです。
つまり、機械は何日経っても 100% 記憶を保持します。
人間がすべてを記憶する必要性はあるのか?
よく、記憶を保持させる方法として、エビングハウスの忘却曲線を踏まえた最適な復習タイミングが提案されています。
しかし、それは学生さんのテスト勉強や語学学習などで活用する手法ではないかと思います。
では、日々膨大な情報を扱うビジネスにおいて、その日の出来事を復習し続け、記憶を保持し続けることは必要でしょうか?
私は「人間がすべてを記憶する必要はない」と考えています。
要点だけを記憶し、必要な時に必要な情報を、検索してすぐに引き出せることができれば、それでいいと思っています。
そこで出てくるのが、「記憶することは機械やってもらう」です。
やるべきことは忘れても問題ない仕組みづくり
人間は、物事を忘れてしまったり、曖昧な記憶から間違ったことをしてしまうものだと思います。
人間はそういう生き物だと認識したうえで、人間がやるべきことは「忘れても問題がない仕組みづくり」だと思います。そのための手段で、機械を活用するのです。
ただし注意事項として、明らかに業務に支障が出るようなことはちゃんと記憶しておくべきです。例えば、営業マンがお客さんと対面で話しているとき、「それは覚えていないので調べておきます」「これも覚えていないので調べておきます」なんてことを言っていたら、信頼を失います。
頭の空いた領域で創造的思考をする
ここまでは、人間よりも機械の方が「記憶する」ことが得意であるという点について書いてきました。
では、機械よりも人間の方が得意なことは何か?
それは「創造的思考」だと思います。
例えば、いくつかの技術を掛け合わせて世の中にない新しいものを生み出すとか、ユーザーの使いやすさを意識した製品デザインを考えるとか、仕事が効率よく進む仕組みをつくるといった事です。
機械が得意なことは機械にやらせて、人間が得意なことは人間がやる。
そうやって機械と人間のそれぞれが得意とする領域で棲み分けを行うのが良いと考えています。
まとめ
本記事の内容をまとめると以下になります。
・記憶は人間よりも機械の方が優れる。
・記憶は、得意な機械にやらせる。
・人間が忘れても問題ない仕組みづくり。
・人間は創造的思考に時間を割く。
余談ですが、ネット記事などで「AIによって人間の仕事が無くなる」という内容を見かけることがあります。しかし、人間の仕事が無くなるのではなくて、機械が得意な仕事は機械にやらせ、人間にしかできない仕事を人間がやることで、得意なことは得意なものがやるよう、最適な棲み分けが行われるだけだと思います。
例えば、プログラマーにCADを使った冷蔵庫の扉の構造設計はさせないですよね。普通、プログラマーには冷蔵庫とスマホを連動させるシステム設計などを依頼し、機械設計の人に構造設計をお願いすると思います。
なので、人間よりもAIの方が得意なことは何か?AIよりも人間の方が得意なことは何か?を考えることが大事ではないかと思います。
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