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これまでのトキノツムギA面あらすじ

 19世紀後半〜20世紀前半くらいのロンドンやニューヨークのような世界。電気が通りガソリン車も走っているが、PCや携帯電話などはない。超能力や特殊能力を持っているものはいる一方で魔法を使う者はいない。


主な登場人物


 都心で一人暮らしをする文字デザイナーのリッジは柔和な容姿にそぐわない気の強さを持つ青年で、体が弱く人とあまり関わらない生活を送っている。信仰対象である神や管理者についての教えを説く、神事師という仕事をする姉がいる。 
 以前のリッジは、神事殿(教会のようなもの)に所属せず地方を回りながら教えを説いていた姉を守る、従者という仕事をしていた。
 元々生物や土地などあらゆる物の記憶を辿ることができる能力を持ってたが、その能力を最大限に開放すると数秒先の未来が見える力があり、その力を使いすぎた副作用で虚弱な体質になり、従者を辞めざるを得なくなってしまった。

 ある夜、散歩で通りがかった公園で人の気配を感じたリッジは、ベンチで寝ている美しい少年を見つける。少年の記憶を読んだリッジは少年が生業として体を売っていたことを知り、また不思議に慈しみを感じたため、家に連れて帰り一緒に暮らすことにする。眠り続ける少年からは、なぜか果物のような甘い香りが漂うことがある。

 実業家のアルバート(バート)はリッジが趣味で描くカリグラフィに惹かれて仕事を依頼しに行って以来、リッジに一目惚れをしている青年である。
 新規オープンするカフェバーの様子を見にいくついでに、依頼したカリグラフィーをもらいに行った際、体調を崩しかけているリッジに頼まれて、眠り続ける少年を預かることになった。

 そんな中、リッジのアパートにもバートの家にも不審者が侵入する。バート家で捕まえられた侵入者は、神樹を守る女性たちが住む女性集落の少女だった。リッジはアパート侵入者を捕まえこそしなかったが、侵入者の中に覚えがある気配が混じっているのに気づく。

 バート家の侵入者を捕まえたのは、住み込み男性ハウスキーパーであるカイだった。カイは村全体が国境という村の出身で、元は兵士という過去を持つ。
 侵入者の応対中に目覚めた少年はデュー・リクルと名乗るが、どうも本名とも思えない。だが少年自体は良い子で懐っこかったため、カイは会ったことのない息子と、息子を連れて消えたパートナーのことが自然と思い出されたのだった。

 

 

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