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大切な時間は大切に使う。

こんにちは。

さて今は夏真っ盛り、吹奏楽コンクールの季節ということで、最近はコンクール出場校にレッスンで伺う機会が増えているのですが、今日はレッスンでもよくお伝えしている「自己認識能力」と「可視化することの大切さ」について、今一度自分の中で整理したいなと思いましたので、noteを書いて見ようと思います。

音楽や演奏に関わらず私生活でも、皆さんは普段何かを可視化することはありますでしょうか。

例えば買い物のメモ書きをしたり、日記をつけたり、TO DOリストを作ったり。
普段考えていることでも改めて文章化するという意味ではこのnoteも含まれると言えるでしょう。

これらの可視化はなんのために行っているかと改めて考えると、いくつかメリットが挙げられると思います。

例えば買い物のメモで考えてみます。
まず第一に買い忘れを防げますね。
卵がなくなってたから急ぐわけじゃないけどついでに生姜も買っておこう、なんて考えていたら生姜は買ってきたけど卵買うの忘れた!みたいなことを私もたまにやってしまいます。
ここで買うもののリストアップをしておけば、まずメインの目的である卵を書き忘れるなんてことほぼないですから、本末転倒ショッピングは回避できるわけです。

買いすぎも防げるかもしれません。
卵(だけってことはあまりないけど)を買いにきたはずのにあれもこれもと目移りして気付けばカゴがいっぱいに、みたいな。
メモを片手に買い物していればお目当てのものを導線順に探しながらレジまで向かう感覚ですから、無計画であるよりはよっぽど余計なものを買わずに済む気がします。

私みたいに買い物下手じゃないよ!なんて思われてたら恥ずかしいですが、あくまで一例としてこんなのもいるんですということで。

さて、音楽の話に戻ります。

前もちらっと話題に出したことがあるんですが、例えば吹奏楽だと何をどのように演奏するかが事細かに記された楽譜がございます。

私たちはその楽譜を読んで作品を再現するわけですが、ものによってはかなりの練習を重ねないとまず指定通りに吹くことすらできないような難易度の曲もあります。

そんな曲は気の遠くなるようなプロセスでひたすらできるまで練習しつづけるんですが、数打ちゃ当たるとも言ってられません。

例えば吹奏楽部の生徒さんだったらクラブ時間は決められているでしょうから、個人練習の時間ってかなり貴重です。
私が中高生の頃は時間制限なんて下校時間くらいのものだった記憶がありますが、今は時代も変わりましてルールを守りながら上手く時間をやりくりしてらっしゃいます(本当にすごい)。

私たちも一つの曲にかけられる時間というとシビアなところで、限られた時間の中で決められた日(初回リハとか最終的には本番とか)までに持ってる曲全てを同じ程度のクオリティーまで引き上げないとならないわけです…。

となると譜読みにそこまでの時間をかけていられないのも事実。
そんなときに重要なのが、自己認識能力とそれを手助けする可視化されたデータだと思っています。

基礎練習でも曲でも、レッスンの中で技術的な問題に直面すると「何が理由でここが吹けないんだろうね?」というところを紐解くところから始めます。

そうすると例えばすごく速くて細かい動きをする旋律だったとすると、まず「運指(指の動き)が難しくて」って答えは出てくると思うんです。
ここが自己認識の一歩目ですね。

ここからさらにもう一歩、自己認識を深めることが技術の習得には必要となってくると考えています。

自分の技術面が必要とされている水準に届かなかったとき、まずは今の自分の状況を把握します。
例えば運指が難しかった場合。
本当に運指がややこしくてできないのか、そもそももう少しシンプルな動きであってもこのテンポに乗って演奏すること自体難しいのかで随分変わります。
大体前者ですが、後者だった場合は基礎練習のシンプルな動きから指定のテンポに合わせて演奏する練習から始めるべきです。

運指がややこしい場合は必ず難しいと感じるきっかけになっている音が一つや二つあるはずですから、ざっくり「このフレーズが難しい…」で分析を終えてしまわず難しい原因を追求することが大切ですね。

ここでよく私がオススメしているのが、今はテンポどのくらいで吹けるのか、いつもつまずく音はどこなのか、その他諸々練習のときに取ったデータを軽く楽譜にメモしておくことです。

楽譜に書き込むことは大体の人がしてるとは思うんですが、それが案外先生(指揮者)から指摘があったことで埋まってしまいがちです。

もちろん全体で共有された指摘は大切ですしメモするといいと思うのですが、効率よく練習を進めるためにはせっかくの自分の中での気付きを取りこぼさないことが近道なのかなと思います。

つまずきやすい音に印をつけたり、これは別紙でもいいんですが◯月◯日はテンポなんぼまでなら確実に吹けたとかメモするなり。

人間の脳なんて信用ならないもんですから、完璧に次の日まで覚えてるなんてことはいろんな練習をすればするほど難しくなってきます。

ここでちゃんと自分のクリアすべきことを可視化しておくことで、次の日の練習で「さて、ここはどのくらいできるんだっけな〜」という復習の時間から始めずに済みますし、印をつけたところから練習すれば苦手を早めに潰せます。

さっき例に出した買い物のメモのようなものです。効率的に確実に。
ちゃんと狙いを定めて練習を進めることの大切さはきっと本番が近くなったり曲数が多くなればなるほど実感するはずです…。


基礎練習でも同じです。

「この練習はこのテンポまでできます!」だとか「自分が今出せる音域はここからここまでです」と即答できるか否かが、練習や成長の効率にかなり深く関わってくるように感じています。

せっかく苦手な練習に取り組めたなら「今日はここまで頑張れた」をメモする(楽譜にメモするなら随時消すといいですよ、普通に全部書いてると邪魔なので)。
毎日出せるところまで高音出してみて限界を把握する。
できるようになったときにより一層嬉しいなんてメリットもありますよ…。

ちなみに「昨日よりできなくなってた」も可視化されてしまうことになりますが、これって当たり前にあることなので焦る必要はないんです…。
その日のコンディションによって細かい数字は変わってきてしまって当然のことなので。
逆に前日全然できなかったのに寝て次の日やってみたらころっとクリアしちゃったりなんてこともありますからね。

今日はレッスンを受け持ってる生徒さんに思い馳せながら、自戒も込めて書いてみました。
一夏をかけてひたむきに音楽と向き合う姿にいつもパワーをもらっています。

かくいう私も今日の本番に向けてコツコツとこの記事に書いたようなことを繰り返してきました…。↓

金管バンドって吹奏楽なら木管がやってることも全部金管楽器でやるので、楽譜が黒くなりがちですので譜読みにもうんと時間をかけました。

私が金管バンドを好きになったきっかけの「ドラゴンの年」2楽章の弱奏もお楽しみに…!(私も吹くの楽しみ)

よかったらこれも読んでみてください↓

金管バンドの超絶技巧、パワフルなサウンド、美しい弱奏をお楽しみいただけるコンサートです。
チケットはまだあるそうですので迷っている方もぜひお越しくださいね。

それでは、頑張ってきます。
お越しくださる皆様、会場でお待ちしております!


【出演情報】

本日!
迷ってる方はぜひ各SNSのDMまでご連絡ください!(飛び込みで当日券でも一応大丈夫なはずです)
Xがすぐに気付きやすいです。

既にご連絡くださった方はお取り置きしてますので、受付で名前をおっしゃってください🙇‍♀️


8/24(土)14:00開演
オオサカン昼下がりの音楽会シリーズ アンサンブルコンサート『ローブラスアンサンブル〜てんこ盛りローブラス〜』
※私個人のSNS(noteから飛べます)のDM等でもチケットご予約いただけます。

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