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おにょTV「発酵と真空蒸留の類似性」10/18(水)21:00


今回は、「微生物の発酵」と「真空蒸留」という一見異なる現象が、「ナノ化」の過程で「電子を生み出す還元作用」を持つ点において同じであることを見ていこうと思います。
簡単に言いますと、「漬物作ること」と、「真空蒸留水作ること」は本質的に同じことをしているという事です。
還元作用とは、生命力を生み出す現象であると考えられ、このnoteのテーマである「エントロピーを減少させること」、「音響対称性を高くすること」と同義になるということを、お話していこうと思います。

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(過去記事抜粋)エントロピーを減少させる現象に、蒸留のほかにもう一つ、発酵現象があります。
ひょっとしたらこの二つの現象以外ないのかもしれないと思っています。
昔から、漬物などの発酵物の音響対称性が高いのが不思議に思っていました。
このエントロピーを減少させる現象が真空減圧蒸留器の中で同時に起きているということなのです。

これ、地球の働きそのものです!

過去記事「蒸留:天地創造のミニチュア その1」では、海水が減圧蒸留され、エントロピーを下げた水を天から降らし、われわれ動植物を養っているということを説明しました。
今回はさらに、45度以下で低温蒸留された残留物は、菌や酵素にとっても育成環境としては絶好であるため、発酵が進み、そちらもエントロピーが減少するということが解りました。
これは、地球の土壌細菌があらゆるものを分解して発酵させている現象のミニチュアなのです。
常温の水蒸気蒸留では、残留側のエントロピーは増大しましたが、今回の真空減圧蒸留では、残留側も蒸留水側もともにエントロピーが減少していることに驚かされます。
まさに地球そのもの、われわれの身体の働きそのもののミニチュアになっています!この事実だけ考えてみても、この地球が我々にどれだけの恵みを与えてくれているかが理解できるのではないでしょうか!
以下の過去記事を参照してください。

以上を踏まえ、今回言いたいことはここからです。
「農から学ぶ哲学・森賢三/森光司」に次のようなことが書かれていました。

(以下抜粋)「腐敗は酸化であり、発酵は還元である」という定義があります。酸化と還元には電子が重要な役割を果たします。
微生物によって分子の鎖が切られると、分子が二つできます。
新たに生まれた分子には、電子に偏りが生まれ、片方が陰イオン(マイナスイオン)、もう片方が陽イオン(プラスイオン)となります。
分子の鎖を切った微生物が発酵菌の場合、鎖を切る仕事以外に「別の何かの仕事」をしています。その時のインプットはおそらく水です
その仕事の結果として電子が生み出されます。生み出された電子は陽イオン
と結合し、この分子を中性にします。その結果、発酵によって陰イオンのみが残り還元反応とは電子を得る反応のことです。陰イオンは、他に電子を与えることができるので、発酵によって生まれた陰イオンで満たされた状態は還元力を有します。一方腐敗菌の場合、電子は生み出さず、逆に、陰イオンから電子を奪うことで中性とします。その結果、陽イオンのみが残ります。
腐敗した後の状態は、電子が欠乏しているので、他から電子を奪います(酸化)。私たちは、生命エネルギーの正体は電子であると考えています。したがって発酵は生命力を生み出す現象で、腐敗は生命力を奪う現象だといえます。「農から学ぶ哲学・森賢三/森光司」より抜粋終わり

以上まとめますと、醗酵という現象は、微生物が有機物を分解してナノ化することにより電子を生み出しているということです。この電子が増えることが生命力を生み出す正体です。
また、ナノ化して電子が増えることは、情報を初期化していると考えられます。

では、真空蒸留で起きる現象とどこが類似しているのでしょうか?
蒸留過程において、一度水蒸気として水分子にナノ化されます。


水分子一つに分離すると、孤立電子対が2つ、計4つの電子が剥き出る。


酸素や窒素など、電子をひきつけやすい原子と共有結合した水素原子は電子を引っ張られて弱い正電荷を帯び、隣接原子の持つ負電荷との間に共有結合の10分の1程度の弱い結合を生じる。これを水素結合と呼ぶ。水分子の場合、酸素原子のもつ6つの価電子のうち、2つの電子が2つのOH結合に関与して、残りの4つが2組の孤立電子対となり、隣接する水分子と合計で4つの水素結合を作ることができる。

水の基本的な性質についてはこちらのサイトを参考にしてください。

いまだ謎多き水分子の世界  -その意外な構造と運動様態の秘密に迫る- — SPring-8 Web Site (spring8.or.jp)

ナノ化は「電子を生み出す」ことを意味していますから、発酵による還元作用と同じことが起きていると考えられます。
しかし、そうであれば、水蒸気蒸留でも音響対称性が上がるはずなのですが、さほど上がらないことがフォノグラムを観ると解ります。
なぜ、真空蒸留でないと音響対称性が上がらないのか?
ナノ化の説明だけでは不十分です。
おそらく、真空蒸留は沸点を下げて緩やかにナノ化するだけでなく、真空にすることで、光が透過しやすい空間(相互作用しやすい)になっていることに意味があるのかもしれません。
ナノ化した水分子と光が相互作用することで、音響対称性が上がっているのだと思います。水の情報の初期化には光が関与していると私は考えています。
また、真空蒸留のような沸点を45度以下で行う蒸留は、水分子だけでなく水の中の菌に秘密があるのだろうと思います。
水蒸気蒸留では、水の中の菌は全て滅菌されてしまいます。
しかし、45度以下に沸点を下げた真空蒸留においては、菌は生きたまま蒸留水に移されます。
真空蒸留水の音響対称性が高い理由は、ナノ化により、電子が生み出されることと、生きたまま菌が蒸留水に移されること、そして、蒸留過程で自然光と相互作用していることが考えられます。
以上のことから、一見すると結びつかない「発酵」と「真空蒸留」は、本質的に類似な現象であることが解ります。
つまり、両現象ともに、ナノ化することで電子が増え、情報の初期化を行い、エントロピーを減少させ、音響対称性を上げる現象だと言えます。

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