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武道ツーリズムが今アツイ!in宮崎

今までの海外バックツアー編、英語が話せない大学4年のヨーロッパ一人旅を見ていただいた方ありがとうございました。またまだ見ていない方も今回の内容が楽しめるようになっております。

緊急事態宣言が解除された3月に私の大学院の研究で宮崎に行ってまいりました。なぜ宮崎に行ったかという話になりますが、後ほど話します!!

最近ですが、スポーツ庁により「武道ツーリズム」という観光戦略が策定されました。剣道家である私は是非その武道ツーリズムを研究したいと思いました。そこで先進的に武道ツーリズムを運営しているひなたMIYAZAKI武道ツーリズム推進協議会に連絡し、体験させてもらえることになりました。

最初は研究目的だったので、「インタビューをさせていただければいいかな」と思っていましたが、外国人向けの体験をさせていただけるということでしたので、防具も持っていくことにしました。(チャンスがあれば防具を笑)

ヨーロッパで道場巡りをした経験から剣道家と仲良くなるには、防具が必要であると自分の心の中で決めているので、チャンスがあれば防具を担ぎます。そして東京から1時間半ほどで宮崎県に着いてしまいました。

体験したこと1日目

①鵜戸神宮(剣法発祥の地)にお参り

鵜戸神宮は「剣法発祥の聖地」として足利時代に剣法の達人と謳われた相馬四郎義元(念阿弥慈恩)が「念流」を愛州移香が「陰流」の御神示を受け、創始したと云われています。他にも、「おちちいわ」という岩があり、安産・育児を願う人々の拠り所となっている名所です。

②四半的体験(弓)をする


四半的とは、宮崎県日南市飫肥付近を中心に伝わる独自の弓術で、一般的な弓道で用いる弓より小さいのが特徴です。なので初心者でも的に当たるので楽しめます!

③道場で稽古をする(1時間半くらい!)

稽古できる道場を探すときにこの宮崎県の「武道ツーリズム」ではすごいシステムが作られていました!それは宮崎県の各道場を「武道ツーリズム」のサイトにリストアップして、稽古時間や道場の先生の名前など掲載して、予約ができる仕組みになっていました。

例えば「あの先生と稽古してみたいな」となった時に、時間さえ合わせることができれば、簡単に稽古にいくことができる。とても良いシステムだと思います。

これは昔だけかもしれませんが、色々なところで稽古したいのに、個人で行くのは所属の道場もあるし、気が引けるなんてこともあったような気がします。しかし、道場同士このように連携すれば人の繋がりや剣道仲間が広くなっていくと思いました!

最後に道場の先生に武道ツーリズムに対して思うことを聞きました。「外国人剣士がきてくれることで、子供たちにも良い刺激になります。」先生は子供達にグローバルな視点を持ってほしいという思いがありました。

体験したこと2日目

日本刀で試し切り体験

見出しの写真で竹を切っている写真がありましたが、意外と難しいですよ。剣道経験者でも「打つ」感覚と「切る」感覚が違うので、コツを掴むまでサクサク切れません。右から振り下ろす「逆胴」の形で竹を切る場合は簡単なのですが、「胴打ち」のような手首を返して切る場合は難しかったです。

体験させてもらった場所は國正鍛刀場で刀鍛冶の様子まで見せてもらいました。ここで感じたことはまず「構え」が定まっていないと良い振りができないということ。構えが中心に来ていないとブレてしまい切り口が歪みます。これは帰って稽古をしたら変化を感じ、手の内や握り方を意識したら構えに安定感が増しました。

座禅体験(無心の極意)

お寺で座禅体験をさせてもらいました。30分間座禅をして、あらゆる雑念を消化するということで、住職さんから説明をいただき実践しました。東京の騒がしさから離れ、お寺の静けさや香りが気に入り、あっという間に30分が経ち、終わった後は頭がスッキリしていました。

住職さんは剣道経験者で剣道や他の競技にも起こる「無心」や「ゾーン」についてその呼吸法を聞いてみました。

「あれは不思議な感覚ですね。やはり無の境地で勝とうとすると力が入ってしまう。自分が中心で相手と戦わせてもらっているなと思うと軽い気持ちになる。そうすれば呼吸が良くなってる。身が定まってる方が綺麗にはまって、息が整っていて、そうすると心が落ち着いて打てるわけですから。」「息が上がってる時は打てないです。私たちは負かそうとか一本取ろうとか、いいとこ見せようとするから力が入って息が上がってそれは相手の思う壺です。」と教えてくれました!

杖道体験

座禅が終わり、そのままお寺の道場で杖道体験をしました。基本の動きを教えてもらいましたが、剣道のように構えを固定せず、どちらの手も前後に動くので難しかったです。また杖道では突き技が主で、腰を入れて打つので終わった後はお腹と腰回りがシェイプアップしたような気がしました。(腰を相当ねじります。)

昔は剣術に対しての杖術だったようで、剣に対する技がいくつもあり、実践してもらいました。巻き技をされたのですが、腕を持っていかれそうでした笑

体験したこと3日目

茶道体験

閑静な街の中にある茶室にお邪魔して茶道体験をします。夫婦で茶道の先生をされていて、挨拶をし、茶室に入ります。茶室までの通りの庭がとても綺麗で驚きました。時代劇にあるようなしっかりと手入れのされている庭を初めて見ました。

ここでは、亭主(茶道の先生)と客人(私)という構図になります。そこでお茶を点(た)ててもらい、お茶もいただきました。こうやって飲ませて貰うのは初めてだったので、とてもおいしかったです。(緊張したけど)

最後に茶道の作法を教えてもらいながら、自分で作ってみました。お茶の点て方、いただき方などの所作も教えてもらいました。
例えば、茶室で話してはいけない5つの事では、①我が仏(宗教)②隣の宝(財産)③婿舅(身内のこと)④天下の戦(政治)⑤人の善し悪し(噂)
これらは日常でも、心の中にとめておこうと思いました。
↓(お菓子かわいい)↓

青島神社散策

はい、ここまでで以上です!最後はふざけました(汗)
4日目は「武道ツーリズム」関係者にインタビューをさせて頂いて東京に戻りました。

終わりに

まず今回協力してくださった宮崎県の方々ありがとうございました。
「武道ツーリズム」を体験してみて、当初外国人向けに行われていましたが、コロナの影響で日本人にも展開されています。それがとても良い方向に向かっていると思います。

なぜなら自分がめっちゃ楽しかったからです!!(主観的ですいません。)しかし、宮崎県の「武道ツーリズム」が始まって、杖道では体験してから続ける人が多くいて、経験者が増えてきたと言っていました。また、今まで剣道で打ち合いしていた私ですが、一度原点に帰ったような気づきが多くありました。

「武道ツーリズム」は外国人の興味はもちろんありますが、日本人武道家にもニーズがあるのではないでしょうか?
始動したばかりの「武道ツーリズム」を皆さんも応援してください!!

今回体験させていただいた「武道ツーリズム」のリンクを貼っておきます。
https://www.budo-tour.com/

武道ツーリズムを体験してみたい方や外国人に紹介したい方はハートを押していただけると嬉しいです。
読んで頂き、ありがとうございました!

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