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ロシア人にとってのウォッカ 幕間にも飲まされる恐ろしいロシア式アルハラ

ロシア人男性は本当にウォッカとコニャックが大好きで恐ろしい。これだけみんなウォッカを飲んでいて酔っ払いも目にするのに

「若者のウォッカ離れ」だったり「ウォッカの消費量が数十パーセント減りました」などのニュースを見るとぞっとする。昔がどれだけ異常だったんだ…。

楽屋でウォッカを飲むロシア人

ロシア人は楽屋ですぐにウォッカを飲み始めてしまうため男性楽屋には監視カメラが付いている。しかし死角で飲む人もいる。

初めてレジェンド的な元首席のトランペット奏者の方と会ったときは少し吹いたらすぐにウォッカを買いに行って楽屋で1本飲まされた。

酒は比較的強い方だが本当に命の危険を感じた、ロシアの洗礼的な思い出である。ドイツ人もビールは好きだが大人で大量に飲む人はあまりいなかった。ビールをゆっくり飲む分には多少量が多くてもそんなにつらくないがウォッカは本当にひどい物だ。

消毒液もしくは毒としか思えないものを一気飲みする。アルコールは強いが液体の量が少ないから飲めてしまうというところが恐ろしい。

ロシア人の誕生日の祝い方

チューバ奏者の同僚の誕生日はひどいものだった。その日は「1001夜物語」というとてつもなく金管が大変なバレエの本番。1幕が終わり楽譜を見ていると同僚に

「ピョートルが誕生日で楽屋にケーキと紅茶が用意してあるから来い」

と言われ楽屋にいってみたら

そこにはウォッカとケーキが。

「ウォッカを飲んでケーキを食え!あうぞ!」と意味不明なことをいう同僚。

「紅茶も用意してある。安心しろ」と謎のフォローをするトロンボーン奏者

「誕生日だぞ…?」

というなんだか馴染みのあるアルコールハラスメントをしてくるホルン奏者などに注目されながら飲まざるを得なくなってしまった。

ウォッカを口に含みギトギトのケーキを口に入れ、やたらと勧めてくる紅茶を断りながら楽屋をでてトイレに吐き出した。

それでも口の中はびりびりとしていてアルコールを吸収している感覚があった。

おそロシアだ…。

と改めて思ったできごと。

みんなウォッカを飲んでから2幕を演奏。勢いがないと乗り切れないような曲だったから思ったよりはまあ普通だった。なんと恐ろしいことをする人たちだ。

ウォッカの飲み方

同僚のロッカーにはショットグラスとウォッカ、かじりかけの黄ばんだ洋梨が入っている。洋梨がかじられていない状態で入っているのをまだ見たことがない。

ウォッカは割ってはいけない。必ず一気飲みする。

ショットグラスもおちょことは違い、なみなみといれると結構な量があるわけだが一気に飲み干す。

ウラー!!!

と叫びながら飲むこともある。

これである。

飲み干してから洋梨をかじるもしくはジュースを飲み、胃の中で割る的な感じだ。

どれもとてもしんどいが一番おすすめなのはオレンジ。

ロックダウンでロシアのアルコール消費量が爆増

このニュース記事によると、ロックダウンの最初の週にアルコール消費量が爆増したらしい。

ウォッカが31%、ウィスキーが47% 、ビールが 25% 

ウィスキーが多いのはなんだか意外。

同僚からは満面の笑みでワインのボトルを抱えている写真が送られてきた。

仕事が休みになると決まった時みんな合言葉のように

「ウォッカ飲んで寝よう」

といっていた。そうしているんだろうなあ

しかし外出できないフランスとレーションと飲酒によって販売規制がかかった州も増え、今は減ってきているらしい。

ロシア人の短すぎる平均寿命

こうしてロシア人男性が多くの酒税を払いながら医療費をかけることなく年金受給年齢になる前に死亡してしまうことでロシアは成り立っているのかもしれない。

ロシア人男性の平均寿命は67歳だが年金受給開始は65歳だ。まったく受け取れない人も大多数。女性の平均女性の方が10年長いが女性の方が早く年金が支給されるのもすごい。そして受給開始年齢を引き上げたプーチンもすごい。

そういえば今日行ったスーパーにいた酔っ払いのおじいさん、ウォッカ2本買ってたなあ…。



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