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自主公演を終えて 0歳からのバレエ

気がつくともう年が明けてから1週間経っている。noteも知らない間にロゴが変わっていた。

今は古い日本家屋に住んでいるから毎朝凍えてストーブの前に立っていて、寒くてなかなか布団から出られない。
夏には完成する新しい家は断熱性も高いから、凍えてストーブの前に立つことはないだろう。それを心から望んではいるのだが、どこか寂しいような気がする。寒い寒いと言っていたことを懐かしく思う日がくる。

自分たちの主催公演が終わった。
Ensemble Classica Zushi
0歳からのバレエという企画。

正直なところ、日本のこども向けの音楽会は子どもだましのようなものが多い。
お遊戯会のような雰囲気。それも楽しいが、「こどもに幼いうちから芸術にふれさせる」という点では、あまり完成度が高くないのでかというのが常々思っていることだった。

ドイツやロシアでは、こどものためのコンサートもとてもクオリティが高かった。
バレエは普段の公演も踊るダンサーたちだし、コンサートだってきちんと考えられている。

子どもの頃、芸術鑑賞会でオーケストラを聴いた時まるで感動しなかった。
それはオーケストラの人たちが評論家たちが聴いている時のような緊張感を持っているようには見えなかったのもあるし、本気に見えなかったから。

こどもほど大人が本気かどうか、真剣に自分たちに向き合っているのかをシビアに感じる。、

だからこどもたちに本気のものをみせたいと思った。
バレエの演目には語りをつけてわかりやすいストーリーを作ったが、踊り自体は

白鳥の湖
くるみ割り人形
アルレキナーダ
薔薇の精
ペトリューシュカ
瀕死の白鳥

音楽に関してもチェロのバッハの無伴奏や、ピアノのドビュッシーの独奏曲などを入れた。

こどもは長くなければ見ていられる。

「赤ちゃんにみせてどうする」と言われたし、アンケートにも書かれていたが

記憶のないような時から親にコンサートに連れて行ってもらったということには価値があるし、何かを感じ取っている。赤ちゃんだから何も意味がないというのは元も子もない。

それからこどもだけでなく、小さなこどもを育てている親たちにもコンサートをみるという機会をつくってほしかった。
そもそもコンサートに行けない。
親子で見られるのが大事だと思う。

これからも本当にこどもたちのためになるコンサートを逗子のために企画していきたい。

結果的に848名のお客さまにご来場いただき、こどもと赤ちゃんが半分近くを占めていた。

バレエを始めたいと言ってくれたこどもも大勢いたらしく、心から嬉しく思う。
何か新しいことを始めるきっかけを作ることはその人の人生を変えること。自分が1番やりたかったことだから、これからもこどもたちに本気の舞台を届けたい。

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