「4月の天気と女心はコロコロ変わる」というドイツの諺
”一番嫌いな季節は4月だ”
と言うドイツ人は多い。日本人にとって4月は暖かくなり安定した気候、桜も咲いて新生活の始まりといういい季節だがドイツでは違う。
ドイツの4月
ドイツの4月は長かった冬が終わってようやくいい季節になるかと思いきや、とても不安定な時期になる。
春になり気温が一気に上昇し20℃くらいになったと思えば翌日は雪が降る
いい天気で散歩していたら突然雹が降り出す
とにかく毎日目まぐるしく天候が変わっていくし予想もつきづらい。
4月に関するドイツの諺
”Aprilwetter und Weiberwill ändern sich stets viel und schnell”
「4月の天気と女心はしょっちゅう、そして速く変わる(コロコロ変わる」
「女心は秋の空」のドイツ語版だ。日本ではコロコロ変わりやすいのは秋の空で、ドイツではそれが4月。春ではなく4月と限定されているところもおもしろい。どの国でも昔の女性の例えは似たようなものなのか、それともこうした諺は男性が都合のいいように女の人を悪く言っているのかはわからない。
”Aprilwetter und Weibertreu, das ist immer einerlei!”
「4月の天気と女性の誠実さは常に同一だ」
これはドイツの女性差別感がよくわかるような諺だ。女性は常に気まぐれで浮気っぽいといった意味。ドイツは20世紀後半まで女性は自分名義の口座を持つことができなかったくらいなのだ。このように女性蔑視的な諺は結構多い。
ドイツでフェミニズムが巨大な運動になったのはそれだけひどい男女差別があったからという時代背景がある。西洋人はみんな紳士で女性に優しい!というのは女性たちの戦いの結果で勝ち得たもので、潜在的な文化ではない。
”Aprilwetter und und Kartenglück wechseln jeden Augenblick.”
「4月の天気とトランプの運は瞬間ごとに変わる」
ポーカー並みに状況が常に変わっていくという例え
”April, April, der macht, was er will! ”
「4月、4月、彼はやりたいことを何でもやってしまう!」
4月はきまぐれ
4月は”Launisch”と言われる。きまぐれという意味だ。本当に勘弁してほしいくらいに変わるものだからこの時期は風邪を引く人が多い。朝晩でも気温が大きく変わってしまう。
Launischというのは日によって機嫌が全然違う人のことを指すときにも使われる。Launischな先生の愚痴をよく聞いたのが懐かしい。
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