見出し画像

横浜みなとみらい これからもポケモンとともに

2023年の夏、横浜みなとみらいがポケモンで湧いてた最後の夜こと。

We Move!!のドローンショー

僕は今、もう一度現場に来てこれを書いている。今度の現場は臨港パークの近くで、時間は夜の8時を回ったところだ。今夜ここで、ポケモンワールドチャンピオンシップス2023最後の大イベントである「We Move!!(Pokémon Fantastic Live Show)」が開催される。

このイベントは抽選で、僕はそのチケットを持っていないから見ることができない。しかも、仕事の帰りで、朝昼晩と食事をしていない瀕死状態だから、モンスターボールを僕に投げるなら今しかない。

なのになぜここにいるのか、僕自身も不思議でならない。4日連続でみなとみらいを訪問したことすら過去にない。ただ、この4日間、ポケモンが好きだった少年時代の心を取り戻し、ワクワクした気持ちで過ごすことができたのは確かだ。最後になにか感じたい!夢から覚めたくない!という思いから、自然と足が向いてしまっまたのだろう。

情報によると、チケットがなくてもショーの後半に行われる空中ドローンショーが見られるらしいので、それを期待している。

桜木町駅からここまで来る間、ポケモンで熱く燃えたぎったみなとみらいの、最後の残り火が燃え尽きようとしているようだった。イベントのフラッグを回収している作業員、行列のないポケモンカードの展示やポケジェニック(フォトスポット)、撤収作業途中のポケモンセンター出張所。まさに宴とあとで、「楽しい時間もいつかは終わるんだな」と寂しくて儚い気持ちが溢れてきた。

おっと、大音量のミュージックが流れ、歓声があがった。イベントは始まったか。

開始から15分ほど経ったところで、空が明るくなり、夜空にピカチュウ、リザードン、ミュウなどのポケモンたちが現れる。これらは空飛ぶドローンの発する光で表現されているらしい。特にすごかったところが三つある。

一つ目は、ドローンと思えないポケモンの再現度である。アーティストが夜空のキャンパスに描いたのかと思うほど上手なのだ。正確と言ってもいい。

二つ目は、その立体感だ。ポケモンたちもさることながら、モンスターボールのリアルさは最高だった。ボールが揺れている演出があったのだが、空なのに地面があるように感じるし、左右だけではなく奥へ手前へ転がるのである。ボールを投げ、ポケモンをゲットできるかどうかハラハラするあの一瞬を見事に現していた。

三つ目は、ゲーム映像の表現によく使われるが、ポケモンたちが「ヌメヌメ」と動く。非常に動きがなめらかなことを指すが、生き物そのものの動きなのである。直線的なところがなく、生き物の持つ暖かくて丸みのあるフォルムが完璧だった。

モンスターボール

実はこのドローンショー、YouTubeなどに動画が溢れている。しかし、実際に見たほうが何十倍も良い。特に立体感とその大きさを感じることができる。

10分後
“Pokemon with you"という言葉を残し、ショーは終わった。そのとおりだ、僕の心のなかにもずっとポケモンがいたことにはっきりと気づいた。ありがとうポケモン。そしてみなとみらい。

帰り道、来るときにあったピカチュウ大きなのバルーンはなく、見慣れたレンガ造りのロータリーが静かに僕を見送った。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?