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新型コロナウイルス騒動から見るマクロとミクロ その79 ~公共交通機関の苦悩~

梅雨がいつ終わるのか分からないような状況で今週末には8月である。本来であれば小中学校などでは夏休みの季節ではあるが、新型コロナウイルスの影響で短縮されていると聞く。8月には日本の暦上お盆があり、多くの人が帰省し先祖の墓に向かうのであるが、今年はどうなるのであろうか。

SNS上で既に今年は帰省を断られたケース等も上がっている。全員が全員ではないだろうが、減少傾向にあるのは間違いない。そうなると緊急事態宣言の影響で移動に影響を受けたゴールデンウィークと同様にJRや航空会社を含めた公共交通機関の減収となる可能性が高いと思われる。仮に新型コロナウイルスのワクチンなどが開発され対策できる感染症となった場合には航空会社各社は乗客が戻ってくることが予想できる。しかしながら、JRや都心部私鉄に関しては、これからどうなっていくかは分からないのではないだろうか。

まず、今回の新型コロナウイルスによって在宅勤務での仕事が可能であると判断した企業もある。そのため、新型コロナウイルスによる影響が一定以上無くなったとしても、以前のような、勤務状態に戻すとは考えにくい。対面での打ち合わせなどは必要に応じて行えばいいわけであり、午前9時に出社する必要は無いのである。午後2時位から打ち合わせを行い、いくつかのタスクを終わらせて帰る。もしくはいくつかのタスクは家で実施で満員電車になる前に会社を出る。そんな事も可能ではあるだろう。そうすると会社員が定期を買わなくなりこれまであった収入が落ち込むことは間違いない。同様に新型コロナウイルスの一定以上の対応がされない限り、新幹線等の長距離移動の手段も以前のような状況にはならないだろう。今年10月頃から新幹線などの減便が起きるのではないだろうか。

鉄道路線の減収は日本の人口が減少していく中で直面しなければいけない事項だったが、恐らく、後回しにされてきたと思われる。また、観光などの名目で収入を維持できると目論んでいたと考えるべきだろう。その中で、感染症により、人々の移動が制限され、渡航も自由にできる状況で無い中で会社としてどう舵をとるのかは注目したい。任天堂のようにゲームという不確定な産業で内部留保を貯めているのであれば、2年はしのぐという選択肢も公共交通系の会社にもあるだろう。2年後に回復しているのか、それとも、全く違う選択に迫られるのかはどんな社会になっているのかも影響すると思われる。ここ数年でJRのリストらがあるのではないだろうか。

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