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ツナマヨ

コンビニは選択肢が多いように見えて実はものすごく少ない。

脂っこいもの、生クリーム、パン、アイスを脂肪の塊のようなものと捉えた場合の話だ。

特に栄養のないスナック菓子は手軽に楽しめるある種の娯楽じゃないかと思ってしまう。コンビニに入るとサボテンの針みたいな色たちが刺さってクラクラする。

おにぎりだって、何を食べているのかよくわからなくなる。過去に食べたネギトロはやわらかい粘土に、わさびがツンとしただけで終わった。

ツナマヨを選んだのは、どんな味だったか覚えていないからだった。ほんとを言うと、一番期待を上回りも下回りもしないからという保守的な理由だ。

さてどうだと、ツナマヨと白米が混ざる場所を噛じる。マヨネーズとはこんな味だったかとしばらく悩んだ。もっとだらけた味だったはずだ、こんなに主役をしっかり引き立てる味ではなかったはずだ。

既に咀嚼し終えたものが喉を通るときに、恐らくマヨネーズは手を加えられているなと、少しセンチメンタルな気分になった。

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