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テニスの試合におけるポイント獲得率と勝敗の関係

テニスの試合は、スコアリングの特徴からポイントを多くとった方が勝つとは限らないスポーツです。
では、実際にはポイント獲得率と勝敗の関係はどのようになっているのかをATPツアーのデータから見ていきます。

分析方法

今回は、sportsnaviの各試合のスタッツをもとにポイント獲得率を算出します。
分析対象は2021年のATPツアーの試合のうち、途中棄権を除く3047試合とします。
ポイント獲得率={プレーヤーの獲得ポイント数 / (プレーヤーの獲得ポイント数 + 相手の獲得ポイント数)} * 100

winnerとloserのポイント獲得率の分布

winnerとloserでポイント獲得率の分布を比較していきます。

勝者と敗者のポイント獲得率の分布

代表値を見ると、次のようになります。
平均値→winner=55.06% / loser=44.94%
最小値→winner=39.73% / loser=26.76%
中央値→winner=54.48% / loser=45.52%
最大値→winner=73.24% / loser=60.27%

winnerとloserのポイント獲得率の差分の分布

次に、winnerとloserのポイント獲得率の差はどのようになっているのかを見ていきます。

下のグラフはwinnerのポイント獲得率からloserのポイント獲得率を引いた値となっています。
(0より大きければwinnerの方がポイント獲得率が高いことを表す)

ポイント獲得率の差分(winner - loser)

代表値を見ると、次のようになります。
平均値→10.12
最小値→-20.55
中央値→8.96
最大値→46.48

試合に勝った方が獲得ポイント数が少ないケースは4.5%
獲得ポイントが同じケースを含めても6%
→9割以上はwinnerがポイント獲得率でも相手を上回っている

さらに見ていくと、差分が-3%、つまりloserが51.5%以上の場合の勝率は0.92%で1%を切ります
このように見ていくと、ポイント獲得率51~52%でわずかに相手を上回るだけでも、確実でないとはいえかなりの確率で勝利することができると考えられます。

まとめ

今回の分析では、ポイント獲得率で相手を数%上回るだけで、勝率はかなり大きくなるという結果となりました。
逆をいえば、わずかな差が試合結果に大きく関わるとも言えます。

最後までお読みいただきありがとうございました。
ご意見等ありましたら、コメントにお願いします。

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