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仕事を任せてもらえる人になるための、人事労務担当者に効果的な2つの習慣

これはなに?

LINE社の青田さんからお声がけいただき、HRアドベントカレンダー2020「○△に大切な□✗」への参加をさせていただくこととなり、その記事となります。

「仕事を任せてもらえる人になるための、人事労務担当者に効果的な2つの習慣」と題して、私が実体験としてやってきた習慣を2つご紹介します。

人事労務業務の大前提

まず、習慣をお伝えする前に人事労務という仕事の前提を2つお伝えします。

人事労務という仕事は「バックオフィス」や「コーポレート」といった組織に分類されます。その組織の中には人事労務以外に、人事採用、総務、経理、財務、法務、経営企画といった職種があります。同じバックオフィスの中でも、これらの職種と人事労務にはある大きな違いがあります。なんだと思いますか?

人事労務は「B to C」であるということです。

人事労務担当者は、個人のお客さん(従業員)を相手に仕事をしています。例えば経理の仕事と比べてみましょう。経理は会社のお金を管理する業務ですが、人事労務と同様に従業員とのやり取りも発生します。しかし、そのやりとりはあくまでも「会社のお金について」のやりとりであって、個人のお金のやりとりはしていません。請求書の支払いも経費精算も、会社の業務にまつわるもの。個人のお金の話はほぼ登場しません。

一方で、人事労務担当者と従業員とのやりとりは、「引っ越しをした」「結婚をした」「子どもが生まれた」「給与口座を変更したい」といった、従業員個人の事象に対して業務を行うことが大半を占めています。これらのやりとりは会社(人事労務担当者)と従業員個人とのやりとりとなり、このことを本稿ではBtoCと言っています。

人事労務はBtoC業務であるがゆえに、もう1つ把握しておきたいことは、「人事労務担当者の行動は会社の方針」として従業員は捉えるということです。

BtoBの関係である経理と従業員の場合、例えば請求書の支払いに関しての相談は、請求書を持つ従業員と経理担当者との間の相談となります。どちらもその会社の一員としてのやりとり(BtoB)をしているイメージです。

しかし人事労務関連の相談は、人事労務担当者と従業員個人の立場としての相談となります。そうすると従業員は「会社 対 個人」という関係性で私たちを見ることになるんです。

この前提を踏まえて「仕事を任せてもらえる人」とは?を考えていきたいと思います。

「会社の方針」の決め方

上記の前提から、会社の方針を人事労務担当者個人の一存で決められるものではないというのは共通認識としていただけるのではと思います。では、会社の方針は誰がどうやって決めていくのか。

会社の方針だから、上司が決めるもの?役職者や役員が決めるもの?

私がやってきたのは「課題に対して必要な情報を収集して、解決策(案)を出し、関係者で合意形成を取る」というものです。

何が課題なのか、その周辺にどういった情報があるのか、考えられる解決策はこれだと思うというものを関係者で共有して、案に対して合意形成を取るんです。こうすれば誰か1人の一存で決めたということにはならず、案に対するフィードバックももらえます。そこでより良い解決策が出るかもしれません。

そして、その案の出し方が「仕事を任せてもらえる人」になるための1つめの習慣となります。

【習慣1】 解決策は1つではなく、考えられる策を複数出す

解決策を考えようと言われると、1つだけを出せばいいと思う方も多いかもしれません。複数の関係者で合意形成を取る場合は特に、1つだけの案ではなく複数の案を提示して「この中で自分はこれがいいと思う、なぜならば・・」と解説できると、スムーズに合意形成を取れるようになります。

なぜ1つではなく複数なのかというと、複数提示することにより提案者はどういった観点で考えているのか、どこまでの範囲で考えられているのか、他の手段は検討したのか、といったことが一目瞭然となるからです。

案はAです、とだけ出せば「Bも考えられると思うけど検討したの?」「なぜCじゃだめなの?」と関係者から疑問が湧き出てしまいますし、Aの案を信用していいのか不安になってしまうんです。

複数の案を提示して自分の考えを述べられるようになり、「あなたがここまで検討して決めたものなら異論はないよ」と思われたら、それは「仕事を任せてもらえる人」になったといっても過言ではありません。

【習慣2】 上長への提案・確認はYes、Noだけで回答できる聞き方をしない

2つめの習慣は上長とのやりとりの習慣です。上長に何かを提案する時や確認をする時、こんな聞き方をしていませんか?

○○しようと思いますが、いいですか?

上長の許可が必要なシーンはもちろんありますが、しかし毎回「いいですか?」「いいですか?」「いいですか?」「いいですか?」とYes、Noで答えられる質問をしていると、脳が無意識にどんな時でも許可を取り始めるようになるんです。提案や確認ではなく許可取り作業になっていく。それでは仕事を任せてもらえません。会話としてこの言い方になりがちなのはわからなくもないのですが、ここは意識的にYes、Noだけで回答できない聞き方を習慣化することで、任せてもらえる担当者への道が開けます。

○○しようと思いますが、抜けている観点がないか見てもらえませんか?

このようなYes、Noだけで回答できない質問をすれば、チームや会社を俯瞰して、あなたより情報をたくさん持っている上長から、自分が把握していない情報がもらえるようになります。

・営業部は急に方針が変わったみたいでバタバタしてるから、少し期日をずらしたほうがいいかも。
・○○するなら▲▲は確認済み?これが解決しないと○○する時間の無駄になるかもなあ。

このような情報を得ることで、自分のパフォーマンスを最大化させられます。いいですか?と聞けば、「まあ、別にいいけど・・」という回答になる可能性を自分で生み出してしまいます。上長の立場からすると「いいかどうか聞かれてもなあ」と思うことも多いかもしれません。

得られる情報は質問の仕方1つで変わるんです。

おわりに

この考え方、理解されないかもなあ、もしかしたら私だけの考えかもなあと思っていた矢先、こちらの方のツイートが流れてきました。


私と同じ考え方の人がいる!しかも図解してくれてる!

まったくもって同感の話をしてくださっているので、ぜひご参考ください。仕事を任せてもられる人事労務担当者がたくさん増えますように。


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副島 智子(そえじま・ともこ) SmartHR 人事労務 研究所長/執行役員 15年以上の人事労務の経験を持つ。ペーパーレス年末調整機能の企画、電子証明書取得方法の解説など、メンドウで難しいものをわかりやすくカンタンにしてユーザーに届けることを得意とする。