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タイ文字を読む その⑥末子音と発音変化

อาจ(จะ) 「~かもしれない」

この表現を知っているか知らないかは置いといて、正しく発音できますか。

「อาจ」と「จะ」


อาจ àat จะ cà

「จ」の音がそれぞれ違います。

ひとつは”t”の音で、もう片方は”c”の音。


子音「จ」は、「ジュ」「ジャ」「ヂャ」の音で学んだかと思います。

それなのになぜ「t」の音があるのでしょう。


タイ語のいくつかの子音は、2つの音を持ちます。

一人二役というわけです。
主役のときと、脇役のときで音が変化します。

主役=頭子音字
脇役=末子音字


「頭子音字」と「末子音字」

単語(音節)の最初に置かれる子音を「頭子音字」と呼びます。最後に置かれる子音を「末子音」と呼びます。

【音節とは】
・子音+母音=1音節 
・子音+母音+子音=1音節
・母音単体(あ、い、う、え、お)=1音節
➡音の単位のこと


「อาจ」と「จะ」では、”จ”の置かれる位置が異なります。

「จะ」➡頭子音字のとき➡「c」
「อาจ」➡末子音字のとき➡「t」


私たちが一番はじめにタイ文字の子音を覚えるときの音は、頭子音字のときの音です。

ですから、すでに頭子音字としての音は頭に入っています。


これから新たに覚えるのは、末子音字のときの音です。

「まだ暗記しないといけないことあるの、、、」と悲しくなりますよね。

でも大丈夫。

実際に覚えるべき音は少ないので心配しないでください。


頭子音字のときと、末子音字のときの両方の単語を載せます。単語の記載がないものは無視して構いません。単語が見つからないくらい使わないので。

「n」の音になる子音
【ล】  ลง loŋ「下がる」 
              ผลไม้ ※phǒnlamáay「果物」
【ร】   รัก rák「愛する」 ควร khuan「~すべき」
【ญ】 ญี่ปุ่น yîipùn「日本」 เชิญ chəən「招待する」
【ฬ】 กีฬา kiilaa「スポーツ」 วาฬ waan「クジラ」

「k」の音になる子音

【ข】 ขอ khɔ̌ɔ「~をください」 เลข lêek「数字」
【ค】 คน khon「人」 ภาค phâak「地域、地方」
【ฆ】 ฆ่า khâa「殺す」 เมฆ mêek「雲」

「p」の音になる子音
【บ】 บน bon「~の上に」 ชอบ chɔ̂ɔp「好き」
【พ】 พบ phóp「会う」 ภาพ phâap「絵、図」
【ภ】 ภาษา phaasǎa「言語」 
      ลาภ lâap「ラッキー、利益」
【ฟ】 ฟัง faŋ「聴く」
      ยีราฟ ※yiiráap「キリン」

「t」の音になる子音
【ด】 ได้ dâi「~できる」 ติด tìt「貼る」
【จ】 จาน caan「皿」 ตรวจ trùat「検査する」
【ฎ】 ชฎา chadaa「冠」 กฎ kòt「規則」
【ช】 ชา chaa「お茶」 พืช phʉ̂ʉt「植物」
【ซ】 ซื้อ sʉ́ʉ「買う」  なし
【ษ】 ภาษี phaasǐi「税金」 โทษ thôot「罰、罪」
【ศ】 เศษ sèet「余り、残り」 เพศ phêet「性別」
【ท】 ทำ tham「〜をする」 บาท bàat「バーツ 」
【ฐ】 ฐาน thǎan「基礎、土台」
     รัฐบาล ※rátthabaan「政府」
【ธ】 ธุระ thúrá「用事」 โกรธ kròot「怒る」
【ฒ】 พัฒนา ※phátthanaa「進歩する、成長する」
【ถ】 ถาม thǎam「質問する」 รถ rót「車」
【ฑ】 なし
【ฌ】   なし

①「なし」と書いてある所は無視でOK。使われている単語が少なく、使用頻度も低いです。興味があれば調べてみてください。

「※太字」は発音注意の単語。今後説明する特殊な読みも含まれています。頭の片隅に置いておいてください。


子音の数を見るとたくさんありますが、音の変化だけを言えば「n」「k」「p」「t」の4つのみです。


また、見慣れない子音がいくつかありますよね。

ฬ、ฆ、ฎ、ฐ、ธ、ฒ、ฑ、ฌ

これらの子音はほとんど使われません。
可能であればコア単語だけ暗記しておきましょう。

普段頭子音字として使われないような子音は、末子音字でも使われることはあまりないです。

反対に、よく使う子音は末子音字としても使われる頻度が高い。

この点を抑えてコツコツやっていきましょう。



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