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矯正専門医院と総合歯科医院のどちらがいいのか

歯列矯正をする上で迷うであろうテーマが「矯正専門医院と総合歯科医院のどちらがいいのか」です。

私なりにポイントを3つ絞りました。

①スピード
②矯正後の歯の仕上がり
③矯正治療以外の処置

矯正専門にしても総合歯科にしても、「できること」と「できないこと」があります。

それについて事前に把握しておきましょう。


①スピード

最初にスピードについて。

※インビザライン矯正をする場合の内容となりますので、ワイヤー矯正は少し違うかもしれません。その点ご了承ください。


矯正治療を進めるには事前準備が必要です。
今日カウンセリングを受けて明日から器具装着とはなりません。

【矯正治療の主な流れ】
①カウンセリング
②精密検査
③治療前の処置(虫歯、親知らず、歯周病など)
④精密検査の結果+カウンセリング(費用について)
⑤費用の支払い
⑥歯のスキャン(機械を使った歯型取り)
⑦最終的なカウンセリング(具体的な治療の進め方)
⑧治療開始
※医院によって多少の違いはあるかと思います

大まかな流れを記載しました。

最短でも最初のカウンセリングから1ヵ月程度かかります。
矯正専門医院か総合歯科医院かは関係ありません。
絶対に
1ヵ月近くはかかります。


⑥でスキャンした歯の情報をアメリカの「インビザライン社」に送信して、そのデータを元にインビザライン社がマウスピースを作り、それを日本に届けます。

このプロセスがあるためどうしても1ヵ月ほどかかってしまうのです。


しかし、矯正専門医院の方がトータルで速いのは間違いないかと思います。

矯正専門なので、そこで働いている先生やスタッフは矯正治療に関することだけに時間を費やしています。

⑥で取った歯型の情報を元に先生は治療計画を立てるのですが、総合歯科医院の場合は矯正治療以外の患者さんもいるため、どうしても計画を立てるのに時間を要するのです。

しかし、矯正専門医院の場合は矯正治療以外の患者さんを受け入れることはないので、治療計画作成までのスピードは総合歯科医院を上回ります。

この点は矯正専門の大きな強みだと言えるでしょう。


実際に私がカウンセリングを行った医院A(矯正専門医院)ではこのように言われました。

「今すぐにでも(初回カウンセリングをした直後)精密検査を受けていただくことも可能ですよ」

「マウスピースが届くまでに3週間くらいかかるので、今日から数えて来月の〇日までには装着できます」

マウスピース装着までかなりスピード感のあるスケジュール。


総合歯科医院の場合は、初回カウンセリング時に精密検査を受けることはできない可能性が高いです。次回の予約をして受けるように言われるかと。

矯正治療は費用が高額なために、医院側からしても患者さんにはじっくり考えて決断してほしい意図もあるような気がします。


しかし、矯正専門医院にとって速さは1つの売り。

「結婚式の前撮りまでに歯並びを綺麗にしたい」
「海外留学へ行くまでに矯正したい」
「綺麗な歯並びで就活したい」

矯正専門医院を選ぶ方は、”いついつまでに矯正を終わらせたい”という時間的な要望のある方が多い印象です。

特に部分矯正の場合は3~6ヶ月程で矯正が終了することも多いので、需要もそこそこ高いのかなと。


このように矯正専門医院は”矯正治療”に特化したクリニックということで、初回カウンセリングから器具装着までにかかる時間は少ないと言えます。


しかし、その一方で考えるべきことがあるのも事実。

最初にあげたポイントのうち「③矯正治療以外の処置」にも関わることです。詳細はそちらで紹介します。

②矯正後の歯の仕上がり

二つ目の仕上がりについてです。

結論から言うと、矯正専門医院か総合歯科医院かは、あまり関係ないように思います。

担当する先生の技術や経験、また、みなさんの歯がどれだけ素直に予定通り動いてくれるかにもよるのかなと。


よく耳にするのは、「矯正認定医・指導医」などの矯正治療に関する資格(肩書き?)です。

これも難しいところで、認定医だからみなさんの希望通りの結果を出してくれるかと言えばそうとも言い切れません。

一定の知識や経験を有していることを証明する1つの材料にはなるかもしれませんが、資格を持たない凄腕の先生だっています。

そういう意味では、あまり肩書きに左右されないようにすべきです。


その他、仕上がりについては、ワイヤー矯正とマウスピース矯正にも違いがあるそうです。

一般的にワイヤー矯正の方が全体的な仕上がりは良いと聞きます。

マウスピース矯正は新しい技術なので、以前からあるワイヤー矯正と比較するとデータの蓄積、経験値に差が出るのかもしれません。

また、大きく歯を動かす場合にはワイヤー矯正でなければ適応できないということもあり、症例数を踏まえてもワイヤー矯正に軍配が上がります。

ただ、両者でとてつもない差があるわけではないと思います。
マウスピース矯正でも十分歯並びは綺麗に。

今の歯並びをどうしたいのか、自分の希望と先生の意見を踏まえてワイヤー矯正にするのか、マウスピース矯正にするのかを選択してください。


マウスピース矯正の良い所を1点挙げるとするならば、事前にシミュレーションで治療終了までの自分の歯の動きが分かるということです。

技術の進歩は凄いなと感じます。

スキャンした歯のデータを用いて、治療開始から治療終了までの歯の動きを計算するのです。

こうすることで、患者さん自身が自分の歯が動いていく様子を見ることが可能に。

モチベーションにもつながります。

でも、通常はシミュレーション通りに歯が動くことはないそうなので、あくまでイメージです。


矯正後の歯の仕上がりについては以上です。
やってみないと分からないので、客観的にどちらがいいかとは言えません。

先生の技術と経験、みなさんの今の歯並びなど個人差ある内容も多く含みますので。

③矯正治療以外の処置

矯正治療を始める前に、現在の歯と歯茎の健康状態を調べる検査を行います。

これは精密検査に含まれています。

もし虫歯があったり歯周病になっていたりすると、まずはその治療をしなければなりません。


ここが重要です。

矯正専門医院は、基本的に虫歯や歯周病治療などは行いません。

それらの問題が見つかった場合は、みなさんが普段通っているかかりつけの医院で治療をしてくださいと言われるでしょう。

もしくは、矯正専門医院が提携している他の歯科医院を紹介されるパターンもあります。


私が総合歯科医院を選んだ理由でもあるのですが、何か問題が生じた場合に総合歯科医院であればすべてそこで治療を行うことができるというメリットがあります。

例えば、虫歯・歯周病治療、親知らずの抜歯、歯石取り、クリーニング、ホワイトニングなど。

先生や歯科衛生士さんとのコミュニケーションも格段に楽です。

細かい説明をしなくても今の状況をすべて医院側が把握しているので。

私が急に「着色汚れが気になるので歯のクリーニングをしたい」とお願いしたら、親知らずの抜糸後にクリーニングをすぐ入れてもらえました。

通院する回数が減るのは非常にありがたい。


これがもし矯正専門医院と他の一般歯科の両方に通う場合、自分でしっかり説明できないと想定以上の時間がかかる可能性が高いです。

ミスコミュニケーションが生じる可能性もありますよね。


まとめ

結局のところどちらがいいのかは人それぞれ。

仕上がりに関しては先生の経験と技術。
スピードは矯正専門医院。
矯正治療以外の処置は総合歯科医院。

サクッと部分矯正の場合は矯正専門が適しているのかなと思います。

そうではなくすべての歯を整えたいなら、トータルの処置を踏まえて総合歯科医院がいいのではないかと。

そう考えるとまずは部分矯正なのか全体矯正なのかを自分自身で考えることが先決。もちろん初回カウンセリングで先生に聞いてみるのもOK。

そこが決まればおおよそ矯正専門医院なのか総合歯科医院なのかを絞れるので、あとはクチコミや実際のカウンセリングでの先生との相性を参考に医院を選びましょう。


そして最後は勢いです。
歯医者さんはコンビニの数よりも多いなんて言われています。

その中から選ばないといけません。

さらに歯列矯正は最後まで終わってみないと結果がわかりません。

そのような条件の中で1つの医院を探すには、もう最後は勢いしかないと私は思います。

そうでもしないと選べないから。


ぜひカウンセリングでの先生とのフィーリングを大切に。
言葉では説明できない直感的な”何か”って重要だと思います。


みなさまが相性の良い先生、歯科衛生士さんと出会えることを祈っています。





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