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ビオトープに大量発生した水生ミミズ類


昨年に用水路に捨てられていたホテイアオイを回収しタライビオトープに投入した所、そこには水生ミミズの類が棲むようになった。
ギンヤンマの卵がホテイアオイに産み付けられていたように、このミミズも潜んでいたのだと思われる。他のビオトープでは一切見た事が無い。

夜間に水面付近に浮上するミミズ
一般的なイトミミズのような動きはしない
このミミズの種類はまだ調べられていない。
体長は5センチ以上

しかしすごい数だ。1年と経たずこれが容器一面に見られるようになったが、ギンヤンマのヤゴが羽化してこの容器から去った後に急激に増えたように思える。今は大きなヤゴがいないため、完全にこのミミズの天下となった。
毎日、日が沈むと水面に体を伸ばしている様子が観察できる。


冬を越せず枯れたホテイアオイに絡みついている様子がよく見られるが、腐食植物やデトリタスを餌としているのだろうか。
この容器には魚が1匹もいないため、水生昆虫の飛来やヤゴの成長を待たなければミミズの天下は続くだろう。
個人的には不快に感じないのでこのままでも良いが、シオカラトンボ等はちょっとした水容器でもあっという間に発生と成長をするので、ミミズの群れが見られるのは捕食圧の低い今シーズンだけの可能性もある。

そうなると、餌として有用に思えるこのミミズを早めに隔離しておいた方が良いのだろう。
この種が好む餌や床材の傾向も調べておける。場合によっては販売されているイトメよりも楽に管理できるかもしれない。
サナエトンボの仲間は泥に潜りながらその中に潜む餌を好んで捕食する傾向があったので、そうした種にはイトメが餌として適していた。サイズが大きいこのミミズも好むかもしれない。
イトミミズ養殖に関しては幾つかの文献もあり、養殖し何年も維持して餌にしていた経験もあるので、そのノウハウが使えそうだ。

しかし、小さな網を用いて軽い気持ちで捕獲しようとするとそこそこに難儀する。
前述の通り、夜間は体を伸ばして水上にて呼吸を行っているような姿を大量に見る事ができるが、どうにも振動や水面への刺激に敏感で、人影の動きや吐息を感じると瞬時に体を縮めて姿を隠してしまう。
強引なガサガサ採集を行うしかないだろうが、どうにも効率が悪い。

それこそ、ここ最近何度も伐採して利用している私有地の篠竹の出番かもしれない。
光を通さない筒状のシェルターはこの種が好みそうで、後で餌として利用する枯れ草等を詰めて浮かべておけば中に何匹もの個体が入っている可能性がある。

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