トモロウ宅ビオトープ
庭のタライビオトープに生息しているギンヤンマのヤゴが大きくなっていた。一応モノアラガイやサカマキガイは湧いているが、何を食べているのだろう。
シオカラトンボやアカネ系のヤゴも毎年見られるが、今年はギンヤンマに食い尽くされているかもしれない。
庭で自然発生してくれたものだと嬉しいが、確認当初から1個体だけしか見つからないので恐らくは昨年にホテイアオイを入れた際に着いてきた個体なのだと思う。
ギンヤンマは水草に卵を産む生態を持つため、当時は卵だった可能性もある。
尾端のトゲは防御に使われる。
頭部を掴むと腹部を曲げて、容赦無くトゲをグサグサと突き刺してくるし、普通に出血する場合もあるので注意。
ホテイアオイは昨年に近所の用水路に1株だけ落ちていたものを拾ってきた。
誰かが捨てたものが流れ着いたのだろうか。
基本的に自分は地元県産の水草にしか興味がないため、採取株のみを投入している。
ホテイアオイは最終的にタライを埋め尽くすほどに増えたが、当地の寒さに耐えられず全てが枯死した。
このタライには県内で採集した水草とクワイのみを入れている。
クワイは土無しでもかなり大きく育つ。ただしその場合、過食部である塊茎は著しく矮小化する。
人生で初めて出会った県内産キクモも投入した。
浮遊性苔の一種、イチョウウキゴケも入っている。
長年使われていない私有休耕田の土を持ち帰ってビオトープに使用したら発生した。
環境省カテゴリでは準絶滅危惧種のこの苔が私有地で生き残っていた事に感動を覚える。
そして地元湿地を巡ると、意外と生息地が残されている事にも気付けた。
冬に水面が凍結すれば全てが枯れるが、春になると再び緑が戻り復活する。
また、陸上では完全に苔のような様相に変化する。
この状態であれば、比較的緑が残ったまま越冬できるようだ。
ビオトープ周辺にあえて雑草を残しているおかげか、瑠璃色の美しいカメムシ、ルリクチブトカメムシも飛来する。
県によっては絶滅危惧種となっている。
ちなみに、上記のギンヤンマ掬いに使用している網は全国の採集者御用達である『三谷釣漁具店』から販売されている水槽管理玉網(ステンレス製) bl-g1。あまりに頑丈すぎてガサガサにおいても曲がる事を知らない。
藻類や細菌の拡散を防ぐために、家庭で使用する網と採集用の網は分けている。何度か購入しているが、いくつ所有しているのかは覚えていない。
水路での採集に赴く際は、より大型であるbl-g2と一緒に揃えれば大抵の場面は困る事がないように思えるが、残念ながら現在は欠品中のようだ。
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