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ビオトープ周辺にてマイマイカブリ幼虫の捕食行動を確認


ビオトープ周辺にてヒメマイマイカブリ1齢幼虫を発見した。

捕食を行うヒメマイマイカブリ1齢幼虫

以前確認した2齢幼虫に続いて、この場所で繁殖が行われている事の証明となる。

今回の幼虫はどうやら何かを食べていたようで、それを回収してみるとその正体はチャコウラナメクジの幼体である事が分かった。

捕食されていたチャコウラナメクジ幼体


カタツムリを専食するマイマイカブリ(特に幼虫に顕著)だが、基本的にはナメクジをあまり好まない。
しかし、カタツムリに出会えなければ餓死してしまう訳ではなく、ミミズや昆虫の死骸等を食べて飢えを凌ぐ事はしょっちゅうだ。昆虫ゼリーや樹液も食べる。
成長のための栄養補給と生命維持のための栄養補給は異なるのだろう。代用餌の中でも、カタツムリと栄養が共通しているナメクジは比較的優先順位が高いようだ。
ただし、ナメクジはカタツムリのような大容量の内臓を持たないためか、マイマイカブリの加齢に必須となる栄養が少ないようで、ナメクジの捕食が加齢に結びつく事は少ない。ナメクジの内臓を集めて与える事で加齢に結び付く可能性はある。


また、飼育下ではタニシやラムズホーン(インドヒラマキガイ)を与える事でも成虫まで育てる事が可能。当然ながらマイマイカブリは、タニシ専食のスナハラゴミムシのように蓋をこじ開ける機能は持たないため、その際は蓋を取り除いて与えるのが安全だろう。


ラムズホーンを与えた際の実験例は以下の通り。

ヒメマイマイカブリ2齢(終齢)幼虫
ラムズホーンを捕食する
ヒメマイマイカブリ幼虫
幼虫期にラムズホーンのみを捕食して羽化した
ヒメマイマイカブリ

上記のマイマイカブリは1センチほどのラムズホーンを8匹捕食して羽化に至った。


尚、ジャンボタニシ(スクミリンゴガイ)も餌として使用できるが、体内の卵に含まれる有毒成分によって幼虫が亡くなる例も存在する。




話は戻って、庭のビオトープ周辺の状況。

幼虫を確認した同日に親個体と思われるヒメマイマイカブリ成虫も遭遇した。

ヒメマイマイカブリ成虫


周辺には捕食されたと思われるウスカワマイマイの殻がいくつも転がっていた。

ここは以前に成虫ペアの捕食及び交尾行動を確認した場所なので、その時に捕食されたウスカワマイマイの殻も含まれているかもしれない。

カタツムリ及びマイマイカブリが好みそうな草地や茂みを作って1.2年が経つ。
今ではこのビオトープ周辺ではカタツムリを踏まないように気をつけなければ、歩く事そのものが難しい。
庭にポツポツと分散していたウスカワマイマイが、それほどまでに集まって増殖するような環境となったようだ。

しかし、10mも離れていない空き地に生息する国内外来種のコハクオナジマイマイはこの場所ではほとんど見られない。
河川敷ではウスカワマイマイを遥かに凌ぐ勢いで増殖しているが、この場所ではそうならない要因があるのだろうか。


その他、自宅ビオトープ記事に関しては #トモロウ式ビオトープ  を参照にしていただきたい。

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