ネトフリ地面師たちはいいぞ(ネタバレガッツリですごめんなさい)

この土日、ネットフリックスにて世界独占配信中の「地面師たち」を見た。

綾野剛さんのお芝居が大好きな私、また新たな剛さんを見られると非常に楽しみにしていた。

主演の豊川悦司さん・綾野剛さんはじめキャストの顔ぶれがめっちゃ豪華で濃ゆくて楽しみな面々。
ゴイゴイスーのスー。

さらに劇伴を石野卓球さんが担当。
マスタリングはまりんさん。
ピエール瀧さんがキャストに名を連ねているから実質初期電気グルーヴが完成。
ゴイゴイスーのスー。

ツイッターでイッキ見したとの感想をいくつも目にしていたのだが、1話1時間弱が7話あるのでさすがに私(すぐに睡魔に負けてしまう目ショボショボ星人)には無理やろなと思っていた。

思ってたんよ本当に。

だが気付いたら初日に一気に4話まで見てしもた。
はよ寝なあかんのに。
嘘やろなんでや。

翌日。
はよ見たくてしゃあない。
ソワソワ絶好調。
いそいそと所用を済ませて残り3話をイッキ見した。

結論。
マジでイッキ見してしまう。
これね、ほんと止まらなくなる。
かっぱえびせんよりもプリングルスよりも止まらん。
てか止めても気になってしゃあないのよ。
頭ん中でリフレインしちゃうのよ。

共に視聴した家族と山田孝之氏の「地面師とは…」をいかに低音イケボで語れるかを競ったり、あるいはハリソン(豊川悦司さん)風にねっとりと敬語で会話したり。(語尾に「その時は…」とつけて恐怖を演出)
あるいは北村一輝さんの真似をしてみたり。

完全に虜。分かりやすく脳内を支配されている。
地面師たちにドハマリを具現化するとこうなるの図。
いや普通はこうはならぬか。
こんなことしてるのはうちだけか。

林(マキタスポーツさん)が殺された時に
あああっ、スポーツゥゥゥーーーッ!!!!
と叫んだのも我らだけなのでしょうか?
(ご近所さんすみませんオリンピックではないです)

辰さん(リリー・フランキーさん)が突き落とされた時
あああっ、リリィィィーーーッ!!!!!!
て叫んだのも?
(ご近所さんすみません見取り図やないです)

辰さんをスリーで突き落としたハリソンに
ちょ、おまっ…約束ちゃうやろがァァァーーーッ!!!!!!
と激怒したのも?
(いやまずそんな約束自体に怒れっての)

もしかして…
倉持さん(池田エライザさん)に時々マヂラブ野田クリスタルさんの面影を感じていたのも?
(たぶん髪型ときれいな二重の瞳のせいです)

なぜかお見掛けする度にほぼほぼ駿河太郎さんが不憫な役をしていらっしゃるのも?
(綾野剛さんと共演する作品では特に不憫な気がする)

でも地面師たちで一番不憫だったのは駿河太郎さん演じる真木ではなかったように思う。
10億も騙されているけれども。

じゃあ誰が一番不憫だったかというと………


えっと………誰やろ…………


全員不憫がすぎんか………?



ニンベン師の長井(染谷将太さん)とネッコたち以外は全員不憫でしたよね?
長井だけは身バレせず危険もなくゲームしたり叙々苑弁当もらったり食ったりネッコのご飯ももらったり。
長井withネッコだけは幸せに生きてほしい。
あ、でもガッツリ犯罪やらかしてるからあかんか。
偽造、ダメゼッタイ!!!

ハリソンも不憫ではないのかな。
でもある意味不憫な気もする。
圧倒的孤独の中で生きてるもんなぁ。
もしかしたら拓海(綾野剛さん)と一緒にいた年月だけは若干孤独感が薄れていたのかもしれない。
拓海を地面師として育てながら何かしらの情がわずかながら芽生えていたようにも思う。

ハリソンのあのねっとりとゆっくり話す敬語、非常に湿気たっぷりで不気味さが増し増しですごかった。
トヨエツ氏の持つ色気とミステリアスな雰囲気がハリソンにぴったりだった。
スーツの足元がウエスタンブーツだったのを私は見逃していないわよ。お洒落ハリソンちゃん。

そして綾野剛さんの辻本拓海よ!!!
マッッッジですごかった!!!
どうやったらあんな空虚な目になれるの?
何をどうしたらあんなお芝居ができるの?

目だけやない、声も表情も全身から生気が消えてた。
ゾッとするくらい死んでるように生きてる人だった。
あんなに生気を宿してない目の芝居ができちゃう剛さんの表現力がわたしゃおそろしいよ…(まる子風)

でも過去幸せだった頃の回想シーンはピチピチ弾けるような表情をしていたし、交渉役として動いてた時は張りはなかったけど生気は感じられた。

そして私がウワァァァ!!!!! と声をあげて驚いたのが、拓海がホストクラブに潜入する際になりきったケロ。
拓海氏…いや剛氏か…
ケロの時だけ目をギュギュッとつぶるようにまばたきしてたんですよ…。
あれ、ケロの癖ですよね?
怯えながら生きてるケロをリアルにするための。
拓海よ…綾野剛並みの名俳優やないかい…
その人物の声色や姿勢、話し方、歩き方、表情の作り方…それだけじゃなくてその人の癖までも徹底的にやりこむ、それが綾野の剛氏。
私が月影千草なら「なんて才能……おそろしい子……!オーホホホホ!」と高笑いしてたわよ本当に。
(ガラスの仮面50巻発売を12年待ち続けてるオタク)

この作品を見てやっぱり綾野剛さんはすごい役者やとあらためて思ったし、辻本拓海を演じたのが剛さんで本当によかったと思った。
拓海が持つダークなオーラや深い悲しみと孤独、人生をあきらめた男の虚無感…そういったものをまとめてサラリとリアルに演じられるのは綾野剛さんしかいなかったのではないかと思う。
剛さんがお芝居の際に放つ光と影、善と悪、陰と陽、その演じ分けが大好きで拝見する度に感嘆するし惚れ惚れする。

それから青柳こと山本耕史さん。
寺でジリジリと地面師たちを追い詰めてゆくシーンは手に汗握るどころかハリソンに髪の毛わしづかみにされた麗子(小池栄子さん)くらいギャアアアアーッ!!!!てなった。
いやぁドキドキしたヒリヒリした見事だった!!!
不敵な笑み、怪しむ目線、淀みなく攻める話し方。
あの緊迫感はヤマコーさんだったからこそ。

ちなみに青柳の部下にニトリのCMの方がいたので登場される度にNクールはひんやり〜♪が脳裏に流れてたし、青柳に怒られる度にどうか今夜はゆっくり寝てくれNクールで…と思ってた。

本当はキャストの皆さんお一人お一人のことを熱く語り尽くしたいのだが果てしなく続いてしまうので泣く泣く自粛。
出演されてた皆さま全員優勝でした。
すごい作品を見せてくれてありがとうございます!!!

本作には少々のエロいシーンとなかなかのグロいシーンがあるけれども、お色気場面は必要以上の描写や過度の肌露出がなく、私的には抵抗なく見れたし違和感もなかった。
グロのほうは血ブシャーッでなかなかの出来上がりなのでわりと耐性ができてる私でも「うわぁ……」てなったのがあったけど、思わぬ人情深さを見せた麗子と実は家族思いだった後藤(ピエール瀧さん)の最期の描写がなかったのはよかった。
ちなみに私的最大瞬間風速で「うわぁ……」だったのは竹下(北村一輝さん)かなぁ。
ハリソン、エグゥゥゥ………てドン引きしたもんな。
なんかちょっと映画LEONのスタン(ゲイリー・オールドマン)のような狂気を感じた。
スタンのほうがやばさレベルが高いけれども。

そして卓球さんの劇伴がとにかくすばらしい!!!
全体にじっとりとした緊迫感を生み出し、スリリングな展開ではヒリヒリした空気を醸し出す。
やっぱりすごいぜ石野卓球。
ちなみに瀧さん、役者としてかなりいい味を出していらっしゃいますが電気グルーヴでもいい味出してる。
そんな瀧さんの電気での担当パートは瀧。
電気グルーヴの瀧担当。(実話)

地面師たちを見た興奮が冷めやらず、勢いのまま長々と書き散らかしてしまいましたゴメンナサイ。
最後まで読んでくださりありがとうございます♡

いやもうほんとにすごい作品に会えた。
めっちゃくちゃ面白かった。
次々と畳み掛けてくる怒涛の展開にハラハラしたりヒリヒリしたりドキドキしたり。
感情がジェットコースターでものすごくかき乱されているのに、先が気になってしゃあない、待ちきれずにワクワクしてる自分がいました。
ありがとうキャストの皆さん。
ありがとう大根監督。
ありがとう新庄先生。
ハリソンと拓海のその後、続編お待ちしております!!!
その時は…………(ウイスキーグラスを握りながら)


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