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現場で見る介護者が腰痛を引き起こす実態と対処法

ケアラーケア・セラピストのTOMOKOです。現在は、理学療法士をしながらケアラーや今後親の介護に不安をもっている方々にむけ、介護に対する意識改革とボディセラピーを発信しています。

私の信念は、自分の内側で起きていることが現実世界に反映されている。
だから、自分の世界をハッピーにする事が目の前の要介護者もより良くなる、という事です。
読んだ方の気持ちと体が軽くなって頂けたら嬉しいです❤

今日は実際にクリニックでお会いする患者さんの中で介護により腰が痛くなったという症例をいくつか診たのでその対応方法など書いてみようと思います。

そもそも、介護=腰痛が出る、みたいな概念が強いですよね。
自慢になりますが私は16年この仕事をしていて、腰痛はありません(笑)。 病院で働いていた時は90kg近くの男性もトランスファーしたり歩行介助しても大丈夫でした。
自分の分析をすると、もちろんもともとスポーティなタイプなので体は強い方だと思いますが、体の感覚が繊細だという事と、体の使い方が感覚で痛みが出ないよう、てこの原理など使用し予防してこれたんだと思います。

さて、まず実際担当している患者さんで見る腰痛出現タイミング(笑)
1:付き添い歩行の際に、いつも要介護者の腕を抱える側に空間をとる
  らしく常に微妙に背骨を側屈している状態で腰痛が出た。

2:起き上がり動作の介助の時に腰が痛む

3:要介護者が転んだ際に、地面から起き上がらせるのを介助したときに痛
  めた

まとめると、自分の腰より下から重量のある要介護者を引き上げる動作の時に出現。そして、普通の腰痛との違いは、相手が人であるため、引き上げる対象者が力づくではできない事。よって、より介護者への身体的負担が大きいです。

皮膚の弱いご高齢の方であれば、皮膚剥離しないよう繊細に触れないと、ですよね。

ここで、私がいつも自分でしている日常の身体メンテナンスを書きます(パリパチパチ👏)


⓵普段から背骨(頸椎、胸椎、腰椎、骨盤体)、股関節、膝関節、足関節の
 柔軟性を保っておく
 (具体的なやり方がわからない方はYoutubeを見ても良いですが、複雑だ
  と余よけい痛めるため、仰向けで呼吸をしながら各関節を大きく曲げ伸
  ばしするだけでもOK)

②背骨の運動は前屈、後屈、側屈だけでなく、捻じれ動作(回旋運動)も
 取り入れる。

⓷胸椎は丸まってしまう(巻き肩姿勢のように)事が多いので、胸椎は伸展
(まっすぐ)し、お臍は中にしまうような腹圧をかけて立位姿勢をとる。

④そのような立位姿勢から、頭蓋骨⇒頸椎⇒胸椎⇒腰椎⇒骨盤体⇒股関節と
 1つずつ背骨を倒していくように前屈する。その際に、首や肩、手は
 脱力。下まで行ったら股関節⇒骨盤体⇒腰椎⇒胸椎⇒頸椎⇒頭蓋骨、とま 
 た1つずつ立位姿勢に戻していく。

④骨盤の前傾 中間位 後傾のどれもきると良い

⑤⓷で腹圧かけた状態でプリ尻するようにゆっくりスクワット 

だいたい、この⑤つをやれば体幹軸と下半身の強さが得られ、大きな腰痛になる事はないと思います。

移乗動作や下から要介護者を引き上げる動作などで一番大事なのは、ややお臍の中にしまうような感じで腹筋を入れ、膝も軽くまげ、下半身や腹部の力で移乗動作などするイメージで行うと良いと思います。

体幹を丸め、腰や背中、手で引っ張りながら移乗動作や引き上げ動作を行うと腰痛を引き起こす可能性が多いと思います。

要介護者に触れてる手に意識を向けるのか、腹部~下半身に意識を向けるかで大きく腰への負担が変わります。

文字だとイメージし辛いと思うので、近いうちに⓵~⑤まで動画か何かとろうと思います。
是非、お試しあれ(^^♪

※ちなみに、ぎっくり腰のような急性期の痛みは安静ですよ!


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