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波と風のワークショップツールの使い方

波と風ではWEBページでワークショップツールをダウンロードして、誰でも使えるようにしています。

使い方は以下を参考にしてください。(一般的なワークショップツールも含まれます)

① プロジェクトメンバーが考えていることを場に出す

KPT
今回のプロジェクトに対してプロジェクトメンバーがどんな感触を持っているのかKeep(継続)、Probrem(課題)、Try(挑戦)に整理ながら引き出していきます。

組織のライフラインチャート
人生と同じで組織の状態にも良い時と悪い時の波があります。波線で記入してもらい、上がった時、下がった時にどんな背景があったのか聞き出すことで、組織に流れるコンテクストを伺い知れます。

② この空間を訪れる関係者の可視化とメインターゲットのペルソナの明確化

ステークホルダーマップ
自社や作る施設を中心に置き、近いステークホルダー、遠いステークホルダーを可視化し、分類します。

ペルソナシート
特に重要なステークホルダーのペルソナを深掘りします。できれば想像で書くのではなく、実際に何人か会ってインタビューをして埋めることをおすすめします。

共感マップ
 
インタビューの際に、ペルソナが見聞きしていること、考えていること、やってることに意識を向けて、ペルソナの特性を構成する背景を探ります。


③ペルソナがこの空間を体験することで起きてほしい変化の明確化


トップインタビューシート

ビジョナリーなトップにインタビューをし、そもそもこのオフィスや施設の存在意義は何なのかを明確にします。


④この空間で起きてほしい行動、コミュニケーションの明確化とそれを起こすためのアイデア出し

行動・コミュニケーションカード(A3)(A6)
行動、コミュニケーションのレベルで新しい空間で具体的に何が起きてほしいのかを言語化したカードです。何が起きてほしいのかを聞いても言語化は難しいので、カードから選び、選んだ理由をインタビューし合うことで考えを引き出します。

(今回はマネジメントや組織論などのビジネス書を参照してカードを作成していますが、文祥堂やヒトカラメディア時代にはそれぞれNPO法人ミラツクとインタビューをベースにつくったツールがあるので、必要に応じて連携します。)

アイデアカード(A3)(A6)

数々のオフィスづくりを通して、頻出する一般的なアイデアをまとめたカードです。アイデアを元にアイデアを生むこともできます。

サーベイ
ステークホルダー全員とワークショップをすることは難しいので、サーベイを実施し、全体の傾向や、特異な意見を拾い上げます。
少しでもプロセスに関わってもらうことで主体性も高めます。

⑤コンセプトの言語化、明確化


コンセプトシート
 起きてほしい行動、コミュニケーションが既に起きている空間を参考に、イメージを共有できるコンセプトとなる言葉をつくり上げます。
例えば、自由なイメージ、遊びのイメージであれば公園(◯◯パーク)とか、プロフェッショナル同士が混じり合うイメージであれば研究所(◯◯ラボ)など。

5つの象徴シート
そのコンセプトの象徴となるものを5つ書き出します。
◯◯パークであればベンチや芝生など、◯◯ラボであれば、無機質な作業台やユニフォームなど。

五感の言語化シート
5つの象徴を頭のイメージの中で空間に置いた場合、その空間を五感でどのように感じるのか書き出します。

五感を表現する素材サンプルのコラージュ
その五感を表現するための素材は何なのか、実際に素材サンプルを触りながらコラージュをつくります。
素材サンプルをバラしたものを個人所有しているので、必要に応じて提供します。

⑥具体要件の明確化


ヒヤリングシート
人数や広さなどの具体的な要件をヒヤリングします。

オフィスレイアウトカード

躯体図面にプロットすることでボリューム感を把握します。トレーシングペーパーに印刷して使うと使いやすいです。


⑦ソフトコンテンツ、イベントの企画


カスタマーシークエンス
その空間のユーザーが空間に入ってから出ていくまでにどんな感情でいてほしいのかを考えて、体験をデザインします。

カスタマージャーニー
その空間のユーザーがどのように当該施設を認知し、どこに関心を持って初期ユーザーになり、継続的なユーザーになっていくのか仮説を立てます。

以上です。

ワークショップで得た情報は、全てをデザインに取り込む必要は全くなく、デザイナーにはあくまで参考情報として扱ってもらいます。

流れているコンテクストの中を感じ、起きてほしい行動、コミュニケーションが起こるようなデザインを優先し、デザイナーのクリエイティビティが最大限発揮できるようにバランスを取っていきます。


いきなりデザインに取り組むのではなく、そこに流れるコンテクストや願いを抽出してからデザインに取り組むことで、よりいい空間がつくれると思っています。

必要に応じて、ツールを選んでご活用ください◎

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