夏は夜
夏は夜。おうるすたあのころはさらなり。やみもなほ、ほうむらんぼうるの多く飛びちがひたる。また、 ただ一つ二つなど、ほのかにうち光りて行くものあれば、お上の打てるものなめりと、人々口ずさむさまはいとうるはし。雨など降りてのうげいむとなるはいと口惜し。
『清氏文草』
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夏は夜。おうるすたあのころはさらなり。やみもなほ、ほうむらんぼうるの多く飛びちがひたる。また、 ただ一つ二つなど、ほのかにうち光りて行くものあれば、お上の打てるものなめりと、人々口ずさむさまはいとうるはし。雨など降りてのうげいむとなるはいと口惜し。
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