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Atashirashiku いられるようなロゴを贈りました。

2017年10月、
わたしが30歳になるその日にオープンした日暮里の11㎡しかない空間を使った「TiNiES」。
オープンする5分前に、「これ何ができるんですか?」と声をかけてくれた @anz_craft あんずさん。ベビーカー引きながらのママだった。

「あ、5分後オープンなんです」

なんて開けりゃいいのにそんな会話から始まり、次の日にはバカ笑いする別のママを連れてきて大はしゃぎした。

それからあっという間に翌月から「リンゴの日」という自分達が楽しめるめちゃ小さいマルシェを毎月やった。

気づけば色んなママたちがわたしの店の前にも中にも、なんならキッズたちもごった返していた。

オフィスのつもりで開けたカフェ。
カウンターで企画書書いたりしていつつ、コーヒーを淹れつつ、ママたちとバカ笑いしつつ。

知ったのは、ママだろうがみんな個性豊かな一人間であること。
そして、ママたちの日常は分刻みで、街のひと区画で生きねばならぬ宿命の中ものすごい試行錯誤してるということ。
そんな色々を学ばせてもらいました。

そんな日々を一緒に過ごしてあっという間に1年。
ギョサンと鍋の蓋で雪かきしていて笑われたり、店の前に椅子とストーブ持ってきてりんご焼いて飲んだり。

子供の年齢が上がると、ママたちの時間割も変わり、また違う時間軸の中で、マルシェはいつのまにか「みんなの日」と言う名前に変わり、楽しめる範囲で楽しむと言う軽やかなものに変わりました。



で、わたしはわたしで色々忙しくなってしまい、店に立ちきれなくなって、仕方なく閉店。

それでもその縁は切れることなく、妊娠発覚で報告したらベビーカーやぬいぐるみや色んなものを貸してくれたママたち。

まさに今それを使って我が子は育っているわけです。

そんなママたちからある日連絡がありました。
「私たち、起業します!」

それがなんのためかって、「あたしらしくいるため」だと言う。

ママは肩書きの一つ。
あんなに子育てで忙しくて発狂しそうな毎日を超え、子育てが落ち着いてきたら「あれ、わたしってなんだっけ」と。

そんな想いで改めて繋がりあったママ3人で、あたしらしくいるために起業すると。
しかも町の起業コンテストに出したんやと。
その企画書を見てくれよと。
その構成はわたしがよく作る企画書によく似てて、あら?と思ったら、
「ともみんが作ってたやつをベースに想いを込めたんだ!」と。
わたしが企画を立てるときは、コンセプトや想いをとても大切にしている。
それがゴリゴリ伝わってくる企画書。
初めて、企画書とその申請書類を見て、泣いた。

あー。
あの日々のことじゃないかって。
みんなの心に小さな火を灯せてたのは、一緒に過ごした日々がきっかけだった。
まるで思い出話のような事業計画書。
見えるみんなの姿。

で、「ともみんにロゴを作って欲しい」と。

わたしは特にロゴデザイナーではないけれど、個人の門出のためのはこっそり作ってる。
実は同じ時期にオープンした近くのお弁当屋さんにロゴをプレゼントしたこともあって。

「もちろん仕事としてだよ!ともみんだからこそわかってくれると思うから。ともみんがあのとき一緒にやってくれた日々が入ってるから」

と、依頼してくれた。

応募が通れば、シェアオフィスにも入居できる。そこでバシッと見せたい。

あー。
こういうアツイ、なんなら暑苦しい仕事は大好きだ。

わたしは価格が安いから手を抜くとか、高いから云々とか、プロだからとか、そういうのを持ち合わせてない。

わたしに依頼してくれた時点で、信じてくれてるわけで。
独立して9年経つけど、いつでも全力投球。
全身全霊で伴奏したい。
走るのではなく、奏でる方ね。
わたしが出せる音で、少しでもこの音楽が気持ち良いものになって欲しい。
その気持ちで、無骨で不器用ながら失敗もたくさんして色々やってきてて、これからも変わらないし、変えてなくてよかったと、改めて思いました。


彼女たちの門出。
あたしらしく。
自分らしく。

そんな彼らに出来ることはなんだろう。

考え始めたら、案外すっとでできたのは
「花を贈りたい」
と言うことでした。

こんな美しい人たちに、花を贈りたい。

「自分らしく」

この花言葉を持ってるデイジー。

これを贈ろうと考えました。

ロゴは、シンボルで、想いを伝えるものであるのは間違い無いけど、同時に迷った時に、帰れる場所でもあってほしいと、わたしが作るときはいつもそう言う想いを込めます。
それは、実体験でもあるから。

わたしは良いイラストレーターではないから、ここはやはり彼女だなと思ったイラストレーターに花の部分は依頼。

illustrated by Tel
https://instagram.com/teluuu__


そうして出来上がったのが、このロゴでした。

あなたも、自分らしくね。
そんなことを言いながら、名刺交換なのに、花を贈り合う。
そんな姿を思い浮かべて。

そんな彼らがついに出港したそうです。
なんだかほっこりした話。

たまには自分の仕事秘話を、認めておきましょうね。

ということで、ぜひみなさん #Atashirashiku をよろしくお願いします。

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https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000021.000033548.html

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