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春雷

蕾と、雷は、雷に草冠をつけると、蕾。

先日、春雷を聞いた。遠くで、ゴロゴロと。

そして、殴るような雨。

今年の春は、季節外れのような暖かい日があったり、寒の戻りがあった。

だから、変な時に、冷凍になった竹の子の細いのが出ていた。

それをへし折って、穂先を食べたら、シャリシャリしていて、うまかった。

桜も、今年は、少し遅いようだ。

そこで、雷様が、木々に、植物に、「春だよ、春だよ、目を覚ませ!」

と、言っているかのような、ゴロゴロ。

春雷の翌日、松の木の様子を見にいく。

松は、日当たりの良い枝には、少し揺らすと、花粉、黄色い粉のようなものが、あたり一面舞う。

チューリップは、芽を出して、葉を広げつつ。

枝垂れ桜の木も、「これで、花が咲くのでしょうか?」

枝先が薄らとピンクに染まっていた。

春雷、冬眠していた植物を起こすかのように。

慈愛に満ちた雨。


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