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「先生が言うことには このデタラメな世界の君と」(FMシアター)と「ガーナ流家族のつくり方」(小佐野アコシヤ有紀著)つながるもんだなあ・・

久々にいい放送だったなあと。主人公がいつも、クセのない若い女性声だけど、これは、今時の新人女性教諭の脳内メモリーを巻き戻す様子が杓子定規にしか行動できない感じが出ていて面白かったです。


夏休み前、担任がなさけないから、代わりに英語の担任の新人の先生にある不登校生徒の家庭訪問へ行ってくれと言う教頭の命令に従ったまで。

「学校側は、とにかく学校が家庭訪問をしたと言う事実が必要だから・・・」と、奨学金の返済も終わってない若い女性教諭。

その生徒は、父親が個人タクシー。「父親の家庭内暴力で児童相談所に一時保護」という生徒。

新人先生のみのりは、その生徒の201号室のアパートへ。

すると、代行パパが、いて、「平和に暮らしてます」
「パパ、びっくりだよ」とか言って。

「どうですか?学校生活、十日間しか登校してないのです」

「こんな若くて綺麗な先生が担当で・・・」

「担任の先生は、この人じゃない」

「これから夏休みどうするの?」

「電気、ガス、水道の順で止められる」
「やっぱり、何かおかしい?」

「おじさん!」

「あなたは、一体誰ですか?」
「便宜上おじさん、「ならび」代行」

「お芝居までして」

「先生に本当のことを言ったら、信じてくれる?」

「お父さんは、いつからいないの?」

「二週間ぐらい前から・・児相が嫌いなんだ!」


「未成年の一人暮らしになっちゃう!」
「警察も嫌だ!」

「何がダメなの?」

「お父さんは、絶対に帰ってくる」

「おじさんが、お腹空いたら子供食堂においでと」
「おじさんは、悪いおじさんじゃないよ」
「どこにも連絡しないで」

おじさん、外の自販機で、冷たい飲み物を、「先生の分はないよ」

「家庭訪問のやり直しだなあ」

「先生はこいつのことを思って言っているのかって?」

「あの先生」

「お父さんは・・おかあさんの方だったんだ、おかあさんが嘘ついたんだ、その時、お父さんが仕事をしていなかったから・・俺を捨てたりしない」


ピンポン

(担任の)おち先生、現れる。

「育児放棄した子供のところへ入ったまま出てこないんで、・・」


みのり先生「(代行やに)りょう太郎くんのお父さんです」(咄嗟の嘘)

「ついさっき、帰って見えたんですよ、家庭訪問の結果は問題ありません・・」

「来客のご予定があるんですね!」(嘘)


ピンポン

「神奈川県警です。小原しん太郎さんは、長距離客を装った強盗に襲われ・・・では、静岡県警で詳しく」


「この人は?」

「烏森よしお」(代行おじさん)

「問題ある子は、学校じゃなくて、家庭に問題があるの・・誰も期待もしていないんだよ」(学校側)

(担任のおち先生と良太郎は、お父さんの入院している病院へ・・)

「先生!クシャクシャだけどあげる」

(子供食堂のチケットじゃないか)

「家庭訪問、ちょっと楽しかったからな・・」

「あの笑顔は本物だよ・・」(代行おじさん)


(夏休みのある日、良太郎のお父さんも退院して、代行おじさんと、三人で、子供食堂で。)

みのり先生に「先生が良太郎に伸ばした手は、ちゃんと届いたんじゃないか・・」
(代行おじさん)

(みのり先生は、包括社会活動として学校でも子供食堂ができないかとお隣の学区にも声をかけて動き出す)

代行おじさんの役が寺脇康文様で、とてもいい味が出てました。


その後、「ガーナ流家族のつくり方」(世話する・される者たちの生活誌 小佐野アコシ有紀 著)を読んだ。何の因果か、たまたま、これだったら、貸出期間内に読めそうだと、それだけで借りてきた本でした。

「・・ガーナでは、血のつながりよりも社会的な役割を果たしているかどうかの方が重要なんだ。だから君が贈り物をしたり、面倒を見たり、関わり続けさえすれば血はつながっていなくても家族になれる。続けること、さぼらないことが重要なんだ」

「ガーナ流家族のつくり方」(さぼらないことよりP212)


まさに、「代行おじさんの烏森」が、ここで生きてくるんだ。先週聴いたFMシアターそして、たまたま読んだ東京外国語大学出版会の「ガーナ流家族のつくり方」が繋がってしまった。






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