見出し画像

ニュージーランド 出産記録 〜緊急帝王切開から入院中〜

さて、前回ニュージーランドでの早産記録を書いた訳ですが、今回は入院中についてです。
早産で緊急帝王切開なんて誰の参考にもならない方がいいので今回も備忘録として記します。

〜出産当日〜

緊急帝王切開の後、電動ベッドのまま移動して少しの時間SCBU
(新生児ケア)で我が子に対面。
時間は夜の9時過ぎ、子供達と大祖母を自宅に残してきてるので旦那は一時帰宅、私は少ししてから自分の病室に移動しました。

その晩はずっと足にマッサージ機を巻いたまま、トイレはバルーンカテーテルで1日はベッドから降りれませんしほぼ動けません。
大きい方が出たらどうするんだろう・・・?赤ちゃんみたいに処理してもらうのかなぁ。でもオムツしてないぞ?
と考えていましたが帝王切開後は2、3日出ないのが普通だそう。
実際4日ほどでなくて、毎回産後は便秘になるので後に便秘薬を処方してもらいました。

その日あった出来事が衝撃的すぎたのか、アドレナリンが出てたのか。
薬や麻酔の副作用か腕の痺れもあり一睡もできず。第一子の時も疲れ果てていたのに初日は眠れなかったなぁとか考えたり、その日の出来事を思い返して夜を過ごします。

お腹を切った割には痛み止めがきいて、動かなければ痛みもなく過ごせました。これは予想外でびっくり。第三子の時に痛み止めが全く効かない、陣痛より痛い凄まじい後陣痛に襲われましたがそれもなし。
夜中にも定期的に看護師さんが見回りにきてくれて、熱、血圧、サチュレーション、悪露のチェックをしてくれます。眠れなかったので夜中3時に紅茶と甘いビスケットを頂いて食べました。

定期的に4、5種類の痛み止めのうちから2種類ほどをかわるがわる飲みます。こんなに頻繁に飲んで大丈夫なものなの?と心配になるも、薬が完全に切れてからだと効くまでに時間がかかるし、ちゃんと時間と容量も管理さてれいて大丈夫だそう。


〜二日目以降〜

病室

ネルソン病院内のこのエリアには無料のWi-Fiがあり充電コードも旦那に持ってきてもらっていたのでスマホも使えて、お水も手の届くところにあって不便なく過ごせましたし、なんなら二日目はここ数年で一番よく眠れました。
ゆっくりですが動くことができたので車椅子に乗って我が子に対面しに行きます。

妊娠中は妊娠糖尿病診断されていたので、初日から一日間は血糖のチェック。正常値範囲内でした。
抗生剤をお腹に注射したり、腕にから何かを注射したりしましたがもはや1週間以上も前の事でなんだったか忘れてしまいたした。笑
テープ貼ってあるところが痒くて早く取りたいななんて考えてたのは覚えています。

上腕に謎の痣、挿入部を外した後も痣



〜我が子の2日目以降〜

未熟児によくあることなんですが、肺がまだ未熟で呼吸が早く暖かい空気を送って呼吸を楽にしています。
小さな手に点滴も繋がっていて、心拍、呼吸、酸素濃度などをモニターし、
感染症予防の為抗生物質も投与しました。

空気のマスクと点滴は3日後に終了。
お腹の中でへその緒から酸素や栄養をもらってきた赤ちゃん、
特に未熟児は疲れてしまって呼吸を忘れてしまうことが良くあるそう。
SCBUでしばらく同室にいた赤ちゃんは数日安定せず、モニターの警告音が5分ごとに鳴り響き看護師さんたちは大忙し。
我が子も多い時で午後に5回程起こったりしました。でも毎回すぐ自力で呼吸することを思い出してくれてたのとモニターがついているので特段心配にはなったりはしていませんでした。
治療としては、カフェイン投与、その後改善して心拍と呼吸のモニターは9日目に取れました。
カフェイン投与は生後10日後の今日まで行われ、明日から数日様子見て
問題なければサチュレーションのモニターも終了予定です。
ビタミンDも毎日一滴ずつ与えます。これは生後1年間続けるそうです。


10日までの間に、Jaundice(黄疸)の症状も出ました。これも未熟児に良くある症状です。
うちの子たちは全員産後黄疸気味で治療するほどでもありませんでしたが、
今回はビリルビンの値が基準値をオーバーしていたのでPhoto therapy 治療をすることに。
一度は下がったものの、また上がってしまい、10日間で2回、約3日間治療しました。
9日目の血液検査で正常に戻っていたので治療は終わっていますが、Sodium
(ナトリウム)の値が通常より高かったので再検査する事に。
おしっこも普通に出ているので、これに関しては検査結果が正確でない可能性があるという事でしたが結果その通りでした。
毎回血液検査の時に、キューーーーと泣き出すし、かかとは針による傷だらけ。本当によく頑張っています。



黄疸治療


〜10日目以降〜

今後のミッションで一番重要なのが授乳です。
本来であればまだ35週4日目、3日前より増えたとはいえ体重は
2204g(出産時は2346g)
現状では搾乳した私の母乳をベビーの鼻からチューブを通して胃に
送っています。
最初の3日は思うように母乳が出ず、ドナーの母乳を使っていました。
もちろんFormula(粉ミルク)も選択できますが、NZでは母乳育児が推奨されています。
導入されたのはここ数年だそう。きちんとドナーの血液検査などして安全を確認されて、使う際は同意書にサインします。

3時間おきに直接授乳を試してはいるものの、まだ自分で吸う体力はあまりなく、これからの課題ですね。
ベビーの退院はあと2週間程かかる見込みです。


〜自身の退院後〜


私自身は手術2日目から徐々に歩けるようになり、4日後に退院してボーダー(付き添い)としてSCBU内にある一室で過ごしています。その間も自由にSCBUに出入りして我が子と対面可能です。退院後はSCBU内の一室(上記写真)にステイして3時間毎に機械で搾乳をしたり、ベビーの部屋に行き抱っこと授乳をして過ごします。チューブからの授乳は看護師がしてくれて、抱きながらした場合は授乳完了後15〜20分は動けません。
チューブが動いて吐いてしまう事を予防するためです。
あと数日したら、ベビーと同室で一緒に過ごせるようになるようです。

退院後も毎日病院のMidwifeが会いにきて状態を聞いてくれて、7日後に抜糸をしてくれました。4、5人いるので今だに名前が覚えられません。
ベビーと一緒に退院して自宅に戻った際は、元々担当してくれていたMidwife
がケアをしてくれるようです。

〜費用〜


退院時に処方してもらった痛み止めも、入院費、滞在費用も一切無料で、朝食はパントリーにあるシリアルやフルーツ、パンなどを勝手に食べられます。冷蔵庫にはヨーグルト、ミルクも。
昼はサンドイッチ。種類は多少選べますが1週間も食べていると
流石に飽きました。笑
もちろん外に出て買いに行ったりはできるんですが、なんせこの国物価が高い。
この国はベジタリアンやペスカタリアン、グルテンフリーオプションなども多いので夜はiPadを持った担当の人がオーダーを取りにきてくれます。
でも大体がチキン、ビーフ、ポーク、からメインを選んで、マッシュポテトかボイルドポテトかライス、サイドに茹でた野菜、スープにデザート
を選ぶ感じでレパートリーはかなり限られています。
でも無料なので文句は言えません。ありがたく残さず頂いています。
こういう時に食べ物の好き嫌いが全くないのは強みですね。

なんとSCBUは24時間家族の出入りが自由です。
旦那はほぼ毎日片道50Kmの距離を運転して会いにきてくれています。
これを3週間・・・ガソリン代が洒落にならない。
でも、ありがたいことに申請したら半分ほど返ってくる制度があるようです。


〜さいごに〜



日本に比べたら豪華な食事もないし、帝王切開で4日で退院だし、
ベビーとの写真撮ってくれたりタオルやお花を病院からくれたりもないですが(長女の時に日本であった)無料でしっかりサポートして貰えてるので私には十分どころか十二分です。
病院のMidwifeからきっとどこかのおばあちゃんが一生懸命毛糸で編んで寄付してくださった小さな小さなカーディガンと帽子を貰いました。
ほっこり。
看護師は常にDarling,Beautiful,Honeyと我が子を呼んでお世話をしてくれています。

今回、緊急の為、通常より少し上の下腹部を切っているので次に産むときは帝王切開一択だそう。日本だと一度帝王切開すると基本2回目もそうなので当たり前なんですが、NZではVBACブイバック(帝王切開後に経腟分娩する事)が結構一般的です。
もうこれで最後の出産と決めているので関係ないんですけどね。

10年後も覚えておきたい事を書いたらまた長くなってしまいましたが、
読んでくださった方、ありがとうございました。
次はもう忘れかけている長男と次男長女の出産について書こうと思います。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?