うっかり母さん

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異空間に消えたマフラー

本当に好きだったわけじゃないのかもしれない。 頭で考える「おしゃれ」だったのかもしれない。 なんせ異空間に消えたわけだから… 本当に異空間に消えたかは分からないけれど どこを探しても、ない、ない、ない。 あゝ、私のあの パープルのチェックのウールのマフラーは どこへ行ってしまったんだろう。 無くなってしまった、あの日は (確か7年ほど前) 友人とランチをした、あの日。 無いことに気づいて ランチをしたお店に電話をしたり 歩いた道を辿ったり でも、ないのだ、どこを探しても

    • ダサい私よ、こんにちは②

      そもそも何だよ「ダサい」って。 いやいや、あれだよ、あれじゃない? あの状態のことだよ!! ほらほらあの時。 あぁ、あの時ね、あぁ、 思い出したくないけど ゆっくり感じてみよっか! そうするのが自然な気がする。 そう、あれは中2くらい。 くらい、って覚えてないんかーい。 そう、たぶん期待はされていた。 だから試合にも出してもらっていた。 目に焼きついているあの光景 あの時私はどこから「私」をみていたの? バスケの試合で、まだ背の低かった私は ポジション「ガード」 そ

      • ダサい私よ、こんにちは①

        ファッションや美容ではいっぱい失敗してきた。 高校生の時 初めて自分で染めた髪は明るく染まりすぎた。 そこまで好きではないけど モード系が流行っているので マサキマツシマのバッグを背伸びして買った。 別にあれじゃなくても良かった。 (マサキマツシマさんなんかごめんなさい) 伸ばしたいのから 少し揃えてくださいとオーダーした美容室で なぜか出来上がりがクリボーみたいになった。 これには絶望した。 高校生のとき初めてしたメイクは濃すぎだった。 いろんな髪型にチャレンジ

        • お母さんはいつも同じ服だった劇場

          「お母さんはいつも同じ服だった」 これはずっと真実だと思っていたけれど事実は 「お母さんは同じ服を着ている時もあった」 だと思う。 だって昔の写真を見れば おしゃれな服を着ていた時もあったし 可愛い薄ピンク地の大柄の花柄のスカートに 濃いピンクのふんわりフラウスを 着ている時もあったんだから。 この時のお母さんが 嬉しそうに笑っている姿を見て 嬉しかった記憶がある。 だけれどだけれど、 それを遙かに上回るほど 何故か強烈な印象を焼き付けた そう、あの、薄っぺらい

        異空間に消えたマフラー

          好きだけど、もうあなたとは一緒にいれないの

          切ないよねえ。好きだけどお別れ。 そういえば、言われたことあったなあ… 「好きだけど」は付いてなかったかなあ。 お陰で3年もひきずったわ!! おバカぁ〜!って、19歳の失恋のハナシ。 恋のハナシじゃなくて服の話だったワ。 前回の予想とかなり 違う駅まで来てしまいましたが そういうこともあるよね。 でもほんとにせつない。 好きで一緒にいた服たち。 どんどん一緒にいれなくなって もしや時間がたてばまた戻れるかも? 恋人みたいね。 それくらい惚れて着て 手入れして着て

          好きだけど、もうあなたとは一緒にいれないの

          アイデンティティの崩壊

          それは突然に… 半年前に体験した出来事から今 ファッションが大好きになった15歳の私 から28年後まさかこうなるなんて。 変容体験の始まり。 えっと、15歳が始まりのような 43歳が始まりのような。 時間って流れてる? どっちに? いや、今ここしかないかも知れない。 だからこれはいわゆるストーリーで 作り話かも知れない。 もし、あの過去があったのなら。 まさかこうなるなんて。  大袈裟に聞こえるかもしれないけれど 私はそれくらい ファッションや美的感覚を大切にし

          アイデンティティの崩壊