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手作りコスメのやっていいこと・ダメなこと

こんにちは。フランスのアロマトローグ・自然療法士のクリストモミです。

今日は手作りコスメのお話しをしますね。
テーマは「やっていいこと ダメなこと」。
私も日本の法規についてはそんなに詳しくないので
新しくなっていることもあるかもしれませんが
(法規が頻繁に変わることはあまりないですが)
大まかなことは参考にできると思います。
おやっと思ったら「ご自身で調べて」みてください。
「**らしいよ」ではなくて「**です!」と確信を持つことが重要。
情報は鵜呑みにせず、確認しましょうー!


手作りコスメは販売しちゃダメですよ

さて。
「私、コスメを手作りしているんだー」とお友達に言ったとき
「わー、今度それ売って!」と言われることありませんか??
実はこれはNGです。売っちゃダメです。

一般人がおうちで作ったコスメを販売するのは「薬事法違反」なんですね。
コスメ全般は、製造から販売にいたるまで結構厳しい取り決めがあります。
この「薬事法」は今は名前が変わっていて
「医薬品、医療機器等の品質、 有効性及び安全性の確保等に関する法律」
で、省略して「薬機法」といいます。
薬事法の方がわかりやすいので、まだ使っている人も大勢います。
厳密には「薬機法」または「旧・薬事法」といった方が正しいです。
以下、「旧・薬事法」にしますね。

コスメは製造から販売まで厳しいきまりがあります

市販のコスメでも、人によってはかぶれたりすることがありますよね?
皮膚にダメージを与える可能性があるので
材料だって何でもかんでも入れていいわけではないし
どんな作り方をしてもいいわけではない。
安全性が確保されている材料の中から選ばなければならないし
その配合もモノによっては上限が決められています。
それを消費者にお伝えするルールも決まっています。
また普通は出来上がったら何回かテストをします。
アレルギーテストとか、どれくらいで品質が劣化するのか、とか。
コスメ作りは最初から最後までとても厳しく決められていて
「化粧品製造」と「化粧品販売」の許可がある人しか
作れないし、売ってはいけないのです。

例えば近所のケーキ屋さんで売られているケーキは
そこで働く人(パティシエ)が作っていますよね?
ケーキ屋さん自体が食品を製造・販売するために
自治体から許可をもらっているはずです。

いくら私がケーキ屋さんのオーナーと知り合いで
ケーキ作りが上手でも(私は下手なんですが)
「うちでいっぱい作ったから売ってください」とはいきません。


手作りコスメは作ってもいけないの?

でも、私がケーキを手作りして
お友達に振舞うことは違法ではありません。
お友達など小さなサークルの中で
「作って振る舞う」のは全然構わないのです。

コスメは、コスメ製造業の許可を持っている施設で作り
(衛生管理や保管倉庫のチェックなどもあるので)
安全性が確保された作り方で作り、テストをして
コスメ販売業の許可を持った人が売ります。
でも、手作りコスメは、自分で楽しむ(使う)分には
もちろん作っても構いません。

趣味のケーキ作りと一緒です。
ただ、他人に売るのはNGなんですね。


手作りコスメをプレゼントするのはどう?

さらにいうと、手作りコスメの場合
「プレゼントする」というのは微妙なところです。
知らない人にプレゼントするのはかなり際どい。
知っている人に
「このコスメがどういうものであるか、どういう危険があるか」
ということをお伝えして
「了解」を得た上でプレゼントするのは
OKという人とダメという人と意見が分かれます。

いや、意見ではなくて
旧・薬事法のことばを「どっちに解釈するか」なんですね。
「業として」という言葉が使われているのですが
「仕事としてやっている」ととれば
私のプレゼントは仕事(金銭のやりとり)じゃないからOK と。
「反復継続して不特定多数の人に供給する目的をもって製造販売すること」
という解釈もあって
そうなるとプレゼントはすべてOKと言い切れなくなりますね。

どちらの意味でとったとしても
私の意見は以下の通り(あくまで個人の意見です)
手作りコスメの教室をやっている人が
お客さんを集めるため、集まったお客さんに感謝を伝えるために
コスメを作って、定期的にプレゼントキャンペーンをやる場合は
ダメと言われることもありそうです。
でも、お教室をやっていたとしても
「定期的」じゃなく
「何回も通ってくれている気心知れた生徒さん」や「お友達」に
プレゼントするのはOKだと思います。

違い、わかりますか?頻度と相手との親密度がポイントかな。


手作りコスメをプレゼントするときの注意

そのとき、
贈る人は、「こうやって使ってね」
「もしかすると肌荒れを起こすかもしれないので
そうしたら使用をやめて、皮膚科に行ってね」
と使い方や危険性を説明しなければなりません。

もらう人は、その説明や危険性を「承諾」し
「自己責任」で使わなくてはなりません。

忘れないでくださいね。

これで終わりだったらいいのですが
また別のPL法という法規によって
どんなにもらう人が納得して自己責任で使ったとしても
「何かあったとき」の責任は
贈った側にあるというところもお伝えしておきますね。

もちろん、危険性まで教えてもらって
自己責任で使った上で
ちょっと肌荒れをしてしまったときに
仲の良い友達が「お前のせいだ!賠償金よこせ!」
「裁判で決着をつけよう!」なんてことにはならないと思うので
実際には怖がる必要はありません。
でも、法律上は「贈った側」の責任になっちゃうのは、忘れずに!


売らない・プレゼントしない、でも断るには?

私は、手作りコスメは人にプレゼントしません。
その代わり、「手作りコスメのワークショップ」をしています。
お客さんは、自分で自分のためのコスメを作るのです。
もちろん、使用上の注意とか
こうなったらどうするのかといったことはきちんと伝えています。
このやり方の方が、みなさん楽しんで作ってくださいますし
喜ばれている気がします!
「売って欲しい」と言われることは非常に多いのですが
「教えるから作りにきて!」とお返事しています。

どうやって断っていいかわからない方は、使ってみてください!


手作りコスメの販売は違法になり、刑罰もあります!

最後に、もう一度強調させてください。
手作りコスメを売るのが旧・薬事法違反だと言いました。
それを知ってか知らずか
製造・販売業の許可を持ってないであろう方が
ネット上で、店頭で、手作りコスメを売っています。

コスメじゃなくても
精油と植物オイルを混ぜたものでも
お肌につけるものであれば「コスメ」になります。

アロマのスクールによっても
「プレゼント」に関しては意見が割れていますが
「販売」に関してはNGで統一しています。
これ、法律違反ですからね!
知らなかった人はすぐにやめてくださいね。

世の中には「あの人が法律違反をしている!」と
密告する人がいないとも限りません!
そうなったとき、判断するのはお役所です。
許可なく販売したときは
最悪「懲役3年以下」または「300万円の罰金」ですって!

みんなやっているからいいんだ。
バレなければいいんだ。
なんて思ってはダメですよ。

法律は人を裁くためではなく
よりよく生活できるために存在していると思うんです。
怖がる必要はありません。
許可されていることをやっていれば、誰も何も言いません。
法律を正しく知って「やっていいこと」をやりましょう!

楽しい手作りコスメを、安心してさらに楽しむために
是非是非、今日のお話について、ご自身で調べてみてください。

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