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第8話 第3回目の小崎っ子青年会議

~宮崎県椎葉村にある1つの地区、小崎地区で地方創生のために活動している「小崎っ子」。小学校が廃校となり、人口減少問題と向き合いながら奮闘する20~30代の青年。これまでのこと、これからのことたくさん話して、地区を担っていく覚悟を決めていく(のかもしれない)~

記事執筆&カメラマン 天野朋美

第7話はこちらから▼


これまでの小崎っ子青年

解体前の小崎小学校

建設委員会で小崎っ子青年が新集会センターの図面の素案づくりをさせてもらうことに。(詳しくは第1話)移住者も含めた20~30代の青年たちを集めて素案を作り始めます。
尾向地区の同世代の設計士、尾前大樹さんと小崎っ子青年たちは課題と実現可能案を検討していく。
タイムリミットが迫る中、小崎っ子青年たちの提案をいよいよ公民館長にお伝えすることに…

最近とても好評な小崎っ子青年密着記事。みなさん、応援ありがとうございます!!私の個人的な視点や仮説、見解をまとめた記事はこちらから▼

大好きな中園さんのカレーパンを食べ終わってご満悦♪ほっぺにパンがついてますよーー

小崎っ子青年の素案づくりは最終ステージに。(2023.07.06)

今回の会議、実は少しドキドキしていました。…だって公民館長(ひろしさん)が来るから…!!!
私の家の大家さん的存在のひろしさん。普段なんでも言えるし、率直な意見を言い合う中です。移住者のことも受け入れてくださる懐の深さ。私たち親子の住宅周辺の草刈りまでしてくださる面倒見の良さ。ひろしさんが公民館長に就任されてから、私は小崎に良い刺激が増えるのではないかととても楽しみに思っています。

普段本当に仲良しなんですが、新集会センター建設に関してはちょっと厳しい立場を(あえて??)とっているなぁという印象です。私たちに任せてくれたのは、期待も込めて厳しく判断しようと思っているんじゃないかなぁぁと…だってほら、ちょっとピリッとした表情じゃないですか??

小崎地区 公民館長 中瀬 裕さん

今回の会議から新しく参加してくださったのは、
ひろしさんと、はじめさんと、こうじさんご夫妻。(こうじさんとはじめさんは樹木の選定に一緒に来てくださっていますが、会議は初参加です)

みおこさんとこうじさん

新しく来てくださった4名の方に、大樹さんから説明をしてもらうことに。だけど…みなさんなんだか厳しい表情…私たちの新集会センター案はどんな評価を受けるのか…
館長の第一声は「新集会センターは稼ぐ施設ではないことを前提に進めてもらわんと困る。そこははっきりしてるんで。」
「ですね、大丈夫です。」と大樹さん。

やっぱり厳しい言葉でスタート!!!;;
小崎っ子青年たちもちょっとソワソワしています…

あんなちゃん、ゆみさん親子

ここまでのアイディアを図面に落とし込んでくださっていたので、口頭説明よりも図面を見てもらった方がいい!ということで早速お披露目!!

前回までの会議で出たように2階には屋外テラスがあって、15人くらいは座って宴会ができそうなスペースを設けることや、この施設の肝となりうる通り土間。国道から川向こうまで見ることができます。あとは外の人が使っても問題ないように分離されたエリアを確保する。などなど、私たちの考えを詰め込んでもらいました。

この施設には通り土間があるんです!

せっかくなので通り土間について説明してくれている大樹さんの動画もご覧ください。イメージが伝わると思います。

現時点の図面はこちら。議論の的はキッチンに。


「いいねーー!!」となるかと思いきや…
……指摘があったのはキッチンの広さ

ご指摘をいただいたのはキッチンの広さでした。小崎地区では「守ろう!こざカルチャー伝統食編」というプロジェクトに取り組む計画が進んでいます。
詳しくはこちらから。(椎葉村第6次長期総合計画:地区計画:小崎地区)
当事者として参加し、活動されているみおこさん。ここでどんな風に使うイメージがあるのか説明してくださいました。

【地区のおばあちゃんに季節のお料理を習うお料理教室】
実施頻度:年4回~2か月に1回程度
参加者数:8~12くらい??
※現在は年4回の計画だけど、うまくいけば2か月に1回の開催をしたいと思っている。

みおこさんからのご意見はキッチンの広さについて

難しいのはこのくらいの利用頻度に対して、設計にどこまで反映させるかという点です。今回の施設は冒頭に公民館長が話していた通り、収益ありきの施設ではなく、あくまでも社会教育施設であり、最低限の機能で維持費問題もクリアしなければならないという制約があります。この制約があるため地区の人の要望全部を含めるわけにはいきません。当然予算規模の問題も。

小崎っ子青年としての意見
■葬儀の時には区切れるようになっているし、あまり規模を大きくする必要はないのでは?
■全体の利用頻度を考えて図面に反映させるべきでは?
■ホールとの接続も考えた設計にしているので最低限の面積で良いのでは?

先輩たちの意見
■衛生面を考えて間仕切りはしっかりしていたほうがいいのでは?
■人が離合できるくらいの広さがないと使いにくい
■料理教室の先生の手元がみんなでみれる状態がいい
■せっかく作るなら妥協したくない

議論は進展せず、Katerieのキッチンを見に行くことに。

設計案サイズ感をメジャーで図りながら確認中
みおこさんも真剣な表情
みんなが納得のいく設計とはどういうものでしょうか…


戻って改めて落としどころを探ります。

メジャーを取り出すこうじさん。落としどころを探る!
今ある図面をどのように修正するか議論しているところ

最終的に、トイレの面積を減らしてキッチンを広げるという方法をとることになりました。水回りはこっちで、ガス台はこっち!それならいいかもー!とみんなが納得できる状態になりました。仕上がりは次の大樹さんの図面に反映されると思うので次回のお楽しみです♪

みんな立ち上がって真剣に議論しています。
(コソコソ話)今回の会議前にわざわざKaterieまでお菓子を届けてくれたけんたさん!なんてできた旦那さま!奥さんの社会教育活動を応援してくれているんですね;;優しさが伝わります。お菓子ありがとうございました!(カメラマン:とき)
珍しく私の写真!普段カメラマンなので、全然登場できていませんがカメラマンときが撮影してくれました♪わーい♪
議論が長引いてきたのでお菓子配り係に任命!(けんたさんがくれたお菓子)
尊敬するじいじに!
渡し方ww
小さいころから、貰うより人に与えるのが好きなときさん。嬉しそうでしょ??

再度維持費問題を検討する

維持費問題は何度やっても出てきます。

自動販売機を設定する?(2~3台??)
  →どこに置こうか!?
薪割り機を設置して地区の人が利用するがてら販売できるようにしたら?
  →薪を乾かすのにいい場所はない??加工場がいいかも!?
★キャンパーの人が急な雨の時に素泊まりできるようにする??
★地区の人が利用する際に利用料を取る?
有料Wifiはどう??

などなど、アイディアは出ますが、より現実味を帯びて収益見込みを作成していく必要がありそうですね。

館長と副館長。

キッチン問題が解決して、全体の利用イメージを話していくと、「楽しそう!」「行きたくなるよね!」「ワクワクするー!」と言った声が徐々に増えてきて、小崎っ子青年たちもほっとした様子。よかったよかった!

今回参加した小崎っ子青年

ちーちゃん
あやかさん
ひできくん
あんなちゃん

後日談:嶽之枝尾神社の祇園祭(2023.07.09)

嶽之枝尾神舎で開かれた祇園祭。氏神様に無病息災のお祈りをしました。

嶽之枝尾神社では毎年7月の初め頃に無病息災を願って祇園祭を行っています。(宮司は勇さん!勇さんの写真を取っていませんでした、、みなさんに宮司姿の勇さんをお見せしたかった;;)この後座では、新集会センターの話題も。


ひろみつさん「新集会センターはどうなってると?」
館長「なかなか立派な案ができてますわ!小崎らしさがあるし、なかなかに 良いものが出来てますよ」
(※館長が小崎らしさがあるって思ってくれているとは思わず、うれしくなりました!!)
こうじさん「うん、ワクワクするモノになったと思う!じゃけど、もっと若いもん連れてきて話をせんと、あんなだって天野さんだって女性だから小崎を離れるかもしれんよ?のりとか、だいきとか、呼んでずっと小崎を背負っていく人たちと話した方がいいことない?

いいですね、こういう会話!!社会教育活動が上手く進み続ける兆しが見えている感じがします。
こんなふうに地区民が新集会センターについて関心を深く持っている状態というのは、とても望ましいことではないでしょうか?それはやはり、小崎の行く末について「住民が課題感を持っている」という点を起点にしているはずであり、「小崎の誇り」を感じているからこその使命感。ようやく、小崎小学校閉校からの再出発へのエネルギーが集まってきているように思います。

やっぱり先輩たちに頼ってよかった。タイムリミットがある中で納得のいく図面に仕上がったのではないでしょうか!?ちなみに終わったのは20時10分!最短記録!お疲れ様でした!

次回!小崎っ子青年の案を建設委員会に提出!!!

さぁいよいよ建設委員会に設計案を提出です。公民館長の同意は得られたものの、みんなが認めてくれるような案に仕上がっているでしょうか?館長は「うるさい人はもうおらんがーー!w」と笑っていましたが…どうなんだろう!!!建設委員会は2023.07.12開催予定です。
小崎っ子青年に乞うご期待!!!!!

この三人の笑顔見るとなんかほっとする♡



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