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癪(しゃく)(一次創作 詩395)

昼ひなかの
冴えが失われて
ゆっくりしたぽうんやりが
わたしの周囲に在って
木々もソラも川の流れさえ
こぞってクスクス笑っている

まあ夜になれば
みんな眠くなって寝てしまうだろう
気楽に考えたが
笑われているのは癪である

とは言え
わたしから笑うべき原因は
ひとつも見つけられなくて
余計に苛立ちが募る

ああもうやめてしまおう

大きくわたしは宣告した
空気がびくりと震えて
木々もソラも川の流れさえ
急に怯えておしだまる

そんなにまで
脅すつもりでは無いのだ
軽く会釈をしたわたしは
ひとつふたつソラを見て
癪のかたまり腰にぶら下げ
よういようい歩き出した

(画像はPinterestより)

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