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啐啄の機〜時期を見計って生まれてくる赤ちゃんたち〜

どの赤ちゃんも、生まれてくるタイミングを見計っているーー。そう、自分の経験から確信しています。

ウチの子どもたちは、3人とも自宅出産でしたが、今思えば3人とも絶妙なタイミングを選んで生まれてきています。

実は、3人とも、予定日より3週間程度遅く生まれています。病院での出産だったら、帝王切開間違いなし。

うちは、助産師さんも含め、整体のやり方で出産・子育てしているので、3週間遅かろうが、1週間早かろうが、その子のよいタイミングで出てくるでしょう、という事で、のんびり待つことができました。

初産

とはいえ最初の子は、「3週間遅く出てくる」かどうかも分かりません。予定日を過ぎ、10日経っても、2週間経っても生まれてこない。呑気な私でも一体いつなんだ..と、多少なりとも不安になります。

2週間過ぎた頃、夫が急に助産師さん一家を招いてしゃぶしゃぶパーティをやろう、と言い出しました。大体いつも急に思いつく人なので、またかぁというくらいでしたが、それがよかったのかもしれません。

助産師さんはご経験から、大体いつ頃かというのはお分かりだったんじゃないかと思いますが、その時は、そんなことはおくびにも出さず、お子さんたちまで連れてきて私たちの申し出に気持ちよく乗ってくださいました。

きっかり3週間遅れて生まれた長女は、2505グラムのかわいらしい赤ちゃんでした。

いろいろあった2人目の出産

2人目の長男の時は、出産初期で鎌倉に引っ越していました。実は、家が火事になって引っ越さざるを得なかったのです。

鎌倉には、整体でお世話になっている指導者の方がおられ、出産のときには、手伝ってくださることになっていました。(夫も私も両親は遠方で、出産には間に合わないことがわかってたので)

長男の時には、火事の後でバタバタしていた上、横浜で映画祭を初主催することになり、慣れない準備に四苦八苦していました。

その上、長女は3週間遅れたけれど、2人目も同じくらい遅れるかどうか、分かりません。全てが予測不能、なんだか自分も周りも忙しい...という出産にはあまり向かない状況でした。

手伝うわよ、とおっしゃってくださっていた整体のO先生も、超多忙。果たしてそんな状況で無事に出産出来るのかな、という感じでした。

結果長男も、きっかり3週間遅れて生まれてきました。そして運良く、O先生にもお手伝いいただくことができました。

後で伺ったらO先生の予定は、長男が生まれたその日と、翌日の2日間だけ空いていて、あとは全部埋まっていたそうです。

1日遅れた3人目の出産

3人目の次女の時はさらに忙しくなっていて、もう訳がわからない(笑)

でも、今度は3週間くらい遅れるとわかっていたので(というより、最初から出産予定日を3週間ずらしました)、こちらも慣れたものです。

ところが、ギリギリまで仕事していたせいか、出産予定日に生まれそうで生まれない。仕方なく予定日当日は、夜中2時まで助成金の申請書類を書いていました。もう眠くてどうしようもなくて、最後は夫に電卓叩いて予算書を仕上げてもらった気がします(笑)

翌朝起きたら午前中から生まれそうな気配。すんなりお昼前に生まれました。

出産後「結局何を待っていたのかな」という話になりましたが、おそらく、私が書類を書き上げるのを待っていてくれたのでは、ということで落ち着きました。

絶妙なタイミング

「啐啄(そったく)の機」という言葉があります。 “啐”とは雛が孵化しようとしているとき,雛が内からつつく音のこと。 “啄”とは、母鳥が外からそれを外側からコツコツとつつく音のこと。 この両者のタイミングが一致していないと、雛は死んでしまうそうです。

人間の出産にも、啐啄の機は重要です。ウチの場合、子どもたちがしっかり見計らって出てきた感が強いですが、私たち親側も、必要以上に心配せず、出てくるタイミングを落ち着いて待つことができたというのが良かったのかもしれません。

赤ちゃんを信頼して、泰然と待つことは母体の健康にとっても大切ですし、生まれてからの信頼関係にも大きな影響があります

ということで、これから出産を迎えるお母さん、あまり予定日に縛られすぎず、ゆったりした気持ちでお過ごしくださいませ。


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