白侘助という名前の椿
5年前に引っ越した時、家の小さな庭は、まさに藪状態で、手がつけられませんでした。
当時は全く植物や庭の知識がなかったので(今もあるとはとても言えませんが)、3年目くらいから樹木を切りまくってしまいました。
椿も切りすぎて、花がつかない状態だった上、昨年はチャドクガにやられて、丸坊主に。かろうじて一輪だけ花が咲いたのが救いでした。
今年はどうかな、と思っていると、先日白い落椿を見つけまして。
「はっ」として見上げると、小さくて可愛らしい椿がいっぱい咲いていました。
この椿、調べてみると「白侘助」という名前だそうで。
なんでも千利休がこよなく愛した椿らしく、お弟子さんの名前から取ったという説もあるとか。
名前もぴったりで嬉しくなってしまいました。
ちなみに、品種として最初に登場したのは『諸色花形帖』(1789)だそうです。
自然が教えてくれる
一昨年まで樹を切りまくっていたのが、昨年はチャドクガのおかげで、そっとしておくことができました。
最初はチャドクガびっしりの椿にめちゃくちゃひるみましたが、冷静になって考えてみると、「力づくで自分の思い通りの庭にしようなんて、奢ったことを考えていたらダメだぞ」って怒られたんだなと。
自然は何でも知っている。
人間の浅知恵なんて土台通用しませんね。
そして今年の5月。チャドクガが増えるという時期に、今度は小さな蜂の巣ができていました。
次は蜂の巣か!とぎょっとしたのですが、実はチャドクガの天敵は蜂なんだそうで、そっとしておけば、お互いにバランスとってくれるかも、と思って放っておきました。
そのうち蜂の巣のことも忘れていたのですが、先日小さな蜂の巣が、椿の下に落っこちているのを見つけました。
今年は、巣を大きくするほどは、食べるものがなかったのでしょうか。
それはそれでちょっと気の毒ではありますが、ともあれ、誰も怪我することなく、チャドクガも蜂もいなくなったのは、まぁよしとしようかと。
思い通りに行かない面白さ
今年はコロナもあって、より庭仕事中心に暮れていく気がしますが(笑)、庭が元気で、花が咲いたり芽が出たりしてくれると、本当に嬉しくて。
まぁこれも、思い通り、予定調和には絶対行かないからこその嬉しさなんだなと思います。子育てと一緒ですね(笑)
明日の朝も侘助ちゃんに会えるのが楽しみです。