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生き物の原風景〜家族の繋がり〜


子育て経験のある人はよくわかると思うのですが、だいたい子どもって、「今この時に、風邪ですか??」とか「え、このタイミングで骨折??」みたいなことをよくしてくれます(苦笑)

子どもたちが小さい頃、横浜で10年くらい「横濱学生映画祭」という小さな国際映画祭を主催していた時期がありました。

映画祭前夜に、当時4歳だった長男が大風邪を引きました。

長男は、風邪を引くと呼吸器に来る(ゼイゼイいう)ので、横になれない。結局、徹夜で抱っこしてあやして、翌日、まだ熱っぽい長男をおんぶしてどうにか現場に連れて行きました。

また、長女が6歳くらいの頃、敷居につまづいて足の親指を骨折したこともありました。

まさか?って感じでしたが、その時は仕事も大変で、夫も私も死にかけていた時期。後で考えたら、何か肩代わりしてくれてたんじゃないかな、と。

親が無理したり、仕事で忙しかったりすると、子どもは風邪引いたり怪我したりするようです。なんか肩代わりしてくれてるみたいな時もあれば、私に集中してよ!っていう時もあります。

子どもには辛い思いをさせることにはなるのですが、どうあっても100%子どもの要求を叶えるのは物理的に無理がある。

週末にご一緒した舞台俳優さんが仰っていたことが印象的でした。

人間は、幼少期のストレスを資産に振り替えて、表現や創造のエネルギーにしてきたんです。



もちろん、全力で子どもの要求を叶える努力や、子どもを最優先に行動する気持ちはとても重要で、子どもの成長に大きな影響を与えると思います。

でも、同じくらい大事なことは、ストレスを負債のまま引きずらず、資産に変えていく体力と、モノの見方をいつでも変えられる柔軟性。

いずれにせよ、子どもは風邪引いたり怪我したりしながら、成長していくもの。そういう辛さをチャンスと捉え、前向きな力に変えていけるよう誘導するのが、親として出来る事の一つかもしれません。

親としても、後で考えてみれば、そういう時に気づけることも多いし、ある種のバロメーターとして観ることもできます。

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家族って、無意識下でつながっているもの。普段仲が悪くて喧嘩ばかりしていても、無意識下でそんなふうに支えあっているわけです。

きっと言葉のない原始の時代から、家族は支えあって生きてきたのでしょうね。こんなにデジタルな社会になってでさえ、実は家族のあり方は、そんなに変わってないのかもしれません。

そう思うと、家族って生き物の原風景だな、とつくづく感じます。だから出産とか、誕生日などはできれば家族みんなで味わいたい。祝福されて生まれてこない子はいないし、祝福は家族みんなものだから。



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