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Sapporo Dance Dialogue〜振り返り篇

2024年9月21日「Sapporo Dance Dialogue2024」無事終了しました。

この企画は、完成した作品を本番で観客に提示する、その前後のプロセスも大事にしていこうという試みでした。

ということで、私なりの振り返りをしてみます。
6作品のタイトルと文章は当日パンフから引用。その下は各作品へのコメントですが、私感たっぷりなものになります。観客としてはこのぐらい自由に観ていいんじゃないかという参考までに。

並びは当日の出番順です。
合間と終わりに観客を交えたトークの時間を設けました。

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《KAI-HOU》 作・出演:岩本伊織 太鼓奏者:鹿嶋世厘
10代、20代の今の私たちが思うことを、今回作品にしてみようと思いました。1960年代の若者と今の若者を照らし合わせて、何が違い、何が同じなのかを音と動きで表現します。

20代のダンサーと10代の奏者。バケツなどを打楽器と見立てつつ、現代におけるヒッピー的自然回帰感が、北海道に生きる若者たちのおおらかな自由さとリンクしてる気がした。

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《マントゥーマン》 作・出演:平尾拓也
「孤独」を着想の一つにして創作を始めると、その「孤独」を呑み込んでしまうような高慢さに出会いました。不在の人のそれを扱うプロセスを丁寧に辿っていきたく、今回の作品を作りました。よろしくお願いします。

ひとつの椅子と空虚な言葉と今ある身体。
底知れない底を持ってるひとだなと思う。外側の言葉の確かさも不確かさもひっくるめて、これからも探っていってほしいなと勝手ながら。

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《渇き》 作・出演:山崎彩美
「怒りへの憧れ」を出発点に自分自身と対話してみました。ひたすら自分が嫌になりました。そんな作品です。

1缶飲み干してからのダンス。靴のヒールという制限からの解放。制限も楽しんでるような、内外と感情の越境。今回はコーヒーだったけど本当はビール飲み干したかったらしいのでぜひどこかで実現してほしいです。

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《A or B ?》 作・出演:矢藤智子
観客が作者を振付する作品。ポストモダンダンスでの偶然性の手法から発想。偶然性を利用した不確実性をダンスに採用してみます。

筆者作です。創作における意図の扱い方をポストモダンダンスの手法でエゴの排除とからめ、そんな小難しかったりややこしかったりするような思想を軽々しくやれたら。と、いうことをアフタートークで話しました。

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《私を探して》 作・出演:杉村美緒菜
私は理想の自分を目指して、自分探しを続けています。
明確な目標はないものの、退化や現状維持している自分は見たくありません。そのため、常に自分をアップデートし続けることが必要だと感じています。今回の作品は、そんな等身大の私の姿を表現します。

自分を知ることの難しさや怖さと同時にある広がり。悩みながら向き合い続けたそのままの素直さが、彼女の優雅さの中にある芯を確かなものにしていくのだろうなと思いました。

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《ハッピーエンド》 作・出演:タイラハルカ
喜怒哀楽。感情の波にながされ、繰り返し岩に打ち上げられる波のような無力感。決して知り得ないこの物語の結末がハッピーエンドであれと願いながら一歩を踏みしめます。

身体のフォルム的美感と未知の無邪気さが強みとなり、音楽に立ち向かってるような。ハッピーエンドはエンドだからハッピーなのか、ハッピーだからエンドなのか。シンプルだからこそ想像が膨らむ作品でした。


以上、6作品。

ダイアローグ=対話という公演名。今回全体的にタイトな時間でやっていて課題もありましたが、そのなかでも対話を重視しようという試みの可能性が感じられた、よい時間だったと思います。

お越しいただいたり関わってくださった方々、ありがとうございました。

参加いただいた作家方のこれからの活動も楽しみですし、観客の方々と共にダンスを感じられる取り組みがもっとできるんじゃないかと感じています。

ダンスってほんと面白い!


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