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知行合一 :「知恵」を生み出すスパイラル

(※この記事は2024年2月「 #1か月間ブログ書くぞ 」企画の記事です。)

みなさん、こんにちは。
インドネシアでメディア広告事業を経営しています、長谷川と申します。

私が20代のほとんどの時間をお世話になりビジネスのいろはを教えていただいた人材会社大手パソナグループの南部代表という経営者の方がいるのですが、パソナグループ子会社社長として約6年間 南部代表と非常に近いところでお仕事をご一緒させていただき、ビジネスノウハウというよりは人としての在り方、人間力の磨き方、仕事を通して大きな社会貢献を実現する方法、などを学ばせていただきました。

数多くの教えの一つの中に「知行合一(ちこうごういつ)」という言葉がありまして、南部代表は「知識は行動の始まりであり、行動はつけた知識を完成させ、そして知恵となって自らのものとなる。行なわなければ知っているとは言えない。知っていても行なわないのはまだ知らないのと同じである。知って行なってこそ、本当の知恵となるなのだ。」とことあるたびに仰っており、20代の自分に非常に深く刺さりました。

今回改めて、このパソナグループ南部代表の言葉を思い返しながら、「知行合一」の流れ「知識」→「行動」→「知恵」の3つの段階に分けて、3部作の記事で書いていきたいと思います。
第一部は「知識」、第二部は「行動」についてでした。「知行合一」の概念や、対比の「先知後行」の概念につきましては、第一部、第二部の記事で説明致しましたので、今回は割愛いたします。

今回は一連の3部作の締め、「知行合一」の第三段階「知恵」についてです。読んでくださったみなさんの何か少しでも気づきに繋がりましたら嬉しいです。


行動をして成功しても失敗しても学びしかない

まず強調しておきたい大事なことは、「行動」をした結果が成功したらもちろんのことですが、たとえ失敗したとしてもその経験と結果から得られる学びは非常に多いということです。行動しないよりも行動をしてみて、成功失敗どちらでも良いので結果を出してそこからの学びをもとにまた「行動」をすることができますので、「行動」をして損することはまずないと考えています。

学びを「知恵」へと昇華させていく

一つ一つの「行動」の結果からの学びは、その時点では単なる1つのケーススタディ、実際に体験した実例集にしかならないのですが、これを何回か繰り返してより普遍的なもの、体系化したもの、概念的なものへと変換させることができますと、その学びは自らの「知恵」へと昇華され、汎用性を持って他の問題解決にも使える自分の武器・資産となるのです。

少しだけ私の実体験の例で説明させてください。
 私が初めて海外で働き始めた2011年のタイで、「東南アジアの人たちは社内イベントが大好き。社内イベントを定期的に開催すると離職率が減る」という情報を知人経営者などから教えてもらい、自分の中に一つの「知識」としてその情報が保存されます。
 そしてその「知識」を、タイの法人で社内イベントを開催するという「行動」により「本当に東南アジアの人たちは社内イベントが大好きで、こういうイベントを大事にする会社に対して感謝と誇りと愛を持ってくれていることをヒシヒシと感じる」という気づき・学びを得て、最初に知人から得た「知識」が「行動」によって実体験・実感とともに完成されます。
 その後タイの法人で何度も社内イベントを開催したり、カンボジアの法人、インドネシアの法人を立ち上げたときにも同じように「社内イベントでを定期的に開催して離職率を減らす」という「知識」を仕事に活かしていくのですが、あるとき「これを、離職率を減らす目的だけではなく、売上を上げる目的にも転用できるのではないか?」と思い、「売上(正確にいうと営業利益ですが)の何%を社内イベント予算として設定することにする、予算に応じて豪華イベントができる」ということを社員に伝えてみたところ、「社内イベント好き」なインドネシア人社員たちがより面白い社内イベントをやりたいというモチベーションを持って各々の仕事をするようになりまして、結果的に「社内イベントで離職率を下げて業績も上げる」という自分独自の「知恵」となったのです。このように、最初は単なる情報・知識でしかなかったものが行動によって完成されて、その後繰り返し検証をして自分なりのアレンジも加えていくことで、最終的には汎用性があり自分が使いやすい「知恵」となって身を助けてくれるのだという一連の流れが、伝わりましたでしょうか。

知行合一のスパイラルはずっと続く

ということで、3記事に渡り三部作として、私が日々大切にしている陽明学の基本思想「知行合一」について書いてみました。

知識と行動は分けることができない、「行動をしなければ、知った知識が完成されない」「知っていても行なわないのはまだ知らないのと同じ」という考え方をもとに日々考えて行動をするようになりますと、知って行動して、行動して新たに知ったことについてまた行動をして、、と延々と「知識」と「行動」が交互にスパイラルが回り出してどんどん止まらなくなります。そしてこのスパイラルが延々と「知恵」を生み出し続けて、人生の公私さまざまな場面で自らを周りの人を助ける自分だけの武器・資産と積み重なっていいくのです。

ここまで読んで下さった皆さんの中でもし「知行合一」の考え方にビビビとくる方がいらしゃいましたら、私と同じようにこの「知恵」を生み続けるスパイラルにぜひ皆さんもハマっていただけたらと思います。

「知行合一」3部作、読んでいただきましてありがとうございました!

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