経験・勘・度胸の意思決定から脱却するために使いたいフレームワークとチェックリスト

自分の「意思決定」に自信がありますか?

この質問に自信を持ってYES!と答えられる人は少ないのではないでしょうか?

仕事をしていれば、日々何かを決めることの連続です。
今日行うタスクを決める、プロジェクトの目標決定をする、会議のアジェンダを決める、など全てが意思決定。

意思決定の方法を学ぶ機会は少ない

「意思決定の方法」を学ぶことって少ないですよね?

意思決定の質を高めるための論文がまとまっている、「意思決定の教科書」を読んでいて冒頭の文章に共感しました。

ビジネスにおいて最も重要な行為は、「意思決定」です。経営者、従業員、管理職、立場を問わず、です。にもかかわらず、的確な意思決定を下すための方法が論じられる機会は少なく、また、そのための訓練もあまりありません。

良い意思決定には方法があることを学んでから、仕事の取り組み方は変わりました。(もっと早く知っておきたかった…)

ということで、論文の中から、日々の仕事における意思決定の質を高めるヒントをまとめてみました。

ぜひチェックリスト、フレームワークを参考に「意思決定する力を高める」ことに使って頂けたら嬉しいです!

大前提は自分の意思決定は間違っていると疑うこと

まず、意思決定は間違うものであると認識することが大切。

ここら辺は、ファクトフルネスに書かれていることです。

人にも組織にも、今までの成功体験や大切にしている価値観があり、意思決定には必ず影響します。これが「バイアス」と言われるもの。

自分のバイアスを自覚しましょう、と言われても難しいので、シンプルにチェックリストが解決策として有効です!

意思決定前のバイアスチェックリスト
1. 利己的バイアスのチェック
「私利私欲にかられて意図的に誤りを犯したのではないか」と疑われる理由はないか
2. 感情ヒューリスティックのチェック
提案者たち自身が、その提案にほれ込んで勘違いしていないか
3. グループシンクのチェック
提案チームの中に反対意見があり取り入れているか
4. 顕著性バイアスのチェック
少ない過去の事例が、状況の分析に大きな影響を与えていないか
5. 確証バイアスのチェック
信頼できる代替案が十分に検討されているか
6. 利用可能性バイアスのチェック
一年後に、同じ意思決定を繰り返さなければならないとしたら、どのような情報が必要になるか。それはいま入手できるか
7. アンカリング・バイアスのチェック
数字の出所を承知しているか
8. ハロー効果のチェック
「ハロー効果」が見られないか※目立ちやすい特徴に引きずられて他の特徴についての評価がゆがめられていないか
9. サンクコストの錯誤、授かり効果のチェック
過去の意思決定にこだわりすぎていないか
10. 過信、計画錯誤、楽観的バイアス、ライバル軽視のチェック
基本となるケースは楽観的すぎないか
11. 最悪の事態に備えているかどうかのチェック
最悪のケースは、本当に最悪なのだろうか
12. 損失可否のチェック
提案チームは慎重すぎないか

ハーバード・ビジネス・レビュー意思決定論文ベスト10意思決定の教科書より

重要な意思決定する際は、チェックリスト項目を確認して、都合良い意思決定をしていないかを確認する習慣をつくりましょう!

意思決定のフレームワークを理解する

続いて意思決定する際に活用するフレームワークについてです。

意思決定前の準備プロセスも体系化をしておけると、経験・勘・度胸での感覚的意思決定をなくすことができるはず。

意思決定に活用する4つのフレームワークをまとめてみました。

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