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SNSを停止したLUSHから学ぶ「問題提起」できるブランドの強さ

先日に「「脱SNS」という企業の選択」というnote記事を読みました。企業倫理の変化として「脱SNS」の方針をとっているブランドが増えているとのことが書かれていて、とても興味深かったです。

記事の中で紹介されていたのが、
イギリス発の化粧品ブランド・LUSHが全SNSを停止した話です。

LUSHのオウンドメディアにSNS停止に関するメッセージが掲載されています。

メッセージからは、
ブランドが自分たちの意志を社会・市場・顧客に伝えるとはどういうことか?
を考えさせられます・

その一部を引用します。

「バスボムの開発者として、私は人が電源をオフにして、リラックスし、自分たちのウェルビーイングに気持ちを向けられる商品作りに全力を注いでいます。一部のSNSプラットフォームは、人々にスクロールさせ続け、スイッチオフやリラックスができなくなるよう設計されたアルゴリズムを使っており、これはラッシュの考え方と真逆の考え方です。」

ジャック・コンスタンティン(チーフ・デジタル・オフィサー兼商品開発者)

「ソーシャルメディアチャネルは今こそ、現実の悲鳴に耳を傾けるべきだ。人々のメンタルヘルスに与えている影響、さらには、ユーザーのためになるかどうかを考慮せず、アルゴリズムに絶え間なくコンテンツを生成させることで社会に与えている害悪を自覚すべき時だ」

ジャック・コンスタンティン(チーフ・デジタル・オフィサー兼商品開発者)

ブランドづくりの視点でLUSHから何が学べるのか?

LUSHは、社会で当たり前に受け入れられていることに疑問をもち、広く社会に問題提起をすることで、ブランドとして芯あるメッセージを伝えています。

そして、代替案として、
・店舗体験という本質的に人とつながれる場所の強化
・ビジョンを共有できる他ブランドとのコラボレーション
を提示することで新規顧客獲得数も増やしています。

LUSHのSNSアカウントをストップした一連の流れを図解してまとめてみます。

LUSHからの学びは、
LUSHのようにSNSアカウントを停止しよう…
ではありません。

・社会への問題提起=社会の常識にNo!を出す
・顧客に対して代替アイデアを示す→共感を生む
ことが、ブランド価値を高めているという構造になっていることが学びポイントだと考えています。

SNSをストップしてもコラボレーションにより新規顧客が増えたことの詳細は紹介されています。

店舗で人とつながる価値を強化していることの一例は下記の記事にあります。

一方的に情報発信する事は、もともとSNSの本質ではなく、SNSをストップしても自然と口コミが生まれるブランドが強いブランドであることをLUSHは教えてくれます。

外部環境の分析後に意志を込めてみる

こんな大胆な意思決定は、LUSHだからこそできたのでは?
と思うところもあるかもしれません。

確かに、LUSHはもともと社会課題解決への意志があるブランドであり、取り組みやすさがあったかもしれません。

しかし、それでは、どのブランドも変わることができません。

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