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独学力を磨くヒントの続き

※この記事はNewsPicksのトピックス「マーケティングの外から学ぶマーケティング」に書いた記事を、noteコミュニティ向けに要素を付け加えた内容です。


最近、生成型AIは「独学力格差」を生むのでは?と考えています。

①自分でChatGPTをフル活用して新しい分野を学び、行動を変えていく人

②自分1人だけでは学べない人

ChatGPTにより、こんな差が出るのでは?

現時点でも、かなり差が出てきていると感じていて、これからもっと大きくなりそうな予感です。

となると、「独学力を磨く」「自分で学ぶ方法を学ぶ」ことが大切だと考えています。

とくに、マーケティングの仕事は「新しいことを学ぶ」の連続なので、独学力を意図的に磨いていきたいスキルです。

ということで、今日はどうやって独学力を磨くと良いのか?をテーマに書いていきます。

「学び方の学び方」Learning How to Learn

独学力を磨くのに、ぜひ見ていただきたい動画があります。

世界中のオンライン授業をまとめ公開する「Courseraコーセラ」で「Learning How to Learn」というマックマスター大学とカリフォルニア大学が提供する有名な授業です。

授業のコースは長いので、TEDの動画をみていただくのもオススメです!

同じテーマで書籍も出されていています。

バーバラ・オークリーの授業・講演からは、如何に効率良く自分の脳を使い、集中したり、情報をインプット・アウトプットするのか?といった具体的な作法を学ぶことができます。

講義の中で、集中するためのポモドーロ・テクニックについても紹介されていて、自分は「効率良く学びながら仕事をする方法」を学びました。

こちらは関連のツイートです。

もう一つ独学力を磨く上でのヒントをご紹介します。

自分は独学力を磨く基本は「読書」だと思っています。

みんな何かを学びたければ本を読みます。

しかし、同じ本を読んでいる中でも、本から何を学び、仕事に活かすか?は人によって大きな差が出ます。

なので「どのように効果的に読書をするか?」の作法を理解しておくことが大事だと考えています。

本を読む本

自分が「効果的に本を読む」ために参考にしている書籍が「本を読む本」です。

本を読む本の内容を一言でまとめると、「1冊の本に書かれていることを鵜呑みにするな!」です。

いくつか読書の作法が紹介されているのですが、具体的な作法として「シントピカル読書」という方法が自分も取り入れているので紹介します。

シントピカル読書とは?
同じテーマに関する本を複数を集めて読む読書法

シントピカル読書の手順
1.問いを定める
2.異なる視点から書かれた本を二冊以上集める
3.それらを分類、統合して主題に対して多角的に理解する

本を読む本をより引用

同一主題について二冊以上の本を、比較・批評しながら読むことが推奨されています。

自分はこの読書法を学んでから、同テーマの本を2冊以上同時に購入して比較する習慣をつくるようにしました。

これを意識するようになってから、本からのインプット効率は高まるようになったのと、仕事にも活かしやすくなった実感がああります。

本を読んでも身にならないケースとは?

逆に、本を読んでも、浅い理解で学びが閉じてしまうのは、下記の3つのどこかが欠けている可能性が高いです。

1.問いを定められていない=何となく本を読み始めてしまっている
or
2.異なる視点の組み合わせができていない=本の内容を鵜呑みにしてしまって批評ができていない
or
3. 情報を組み合わせて自分なりの仮説をつくれていない=自分の考えではなく他の人の考えのまま

浅いインプットになってしまうケース

独学は、まず本を読むことが多いと思います。

なので、まずは「本の読み方を意識的に変えてみること」が「独学力を磨く」ために近道だと考えています。

参考:ChatGPTを使って読書を質を高められるはず

ChatGPTは学びのアシスタントとして最高だと感じており、上記の本の読み方もより効率的にしてくれると考えています。

最後に、自分がChatGPTを読書効率を上げるために試してよかったことをご紹介します。

ポイントは答えを聞くではなく「問い」や「批評」をするのに使うことです。

本を読む前or読みながら、ChatGPTと対話をして考えを深めます。

こちらはその時に使うプロンプト例です。(前提は自分で考えることは大事ですが、生成型AIに補助してもらうと思考効率は高まります)

1. このテーマの本を読むために、どのような「問い」をもって良いでしょうか?問いの案を10個教えてください。
※最初に書籍の要約を読み込ませる

2. 書籍の中で○○のような主張があります。この主張に対して健全な批判をしてください
※最初に書籍の要約を読み込ませる

3. 自分が考えている下記の仮説に対して厳しめに批判をしてください。他にどんな考え方がありそうか代替案も教えてください。※仮説を書く

読書を深掘りするためのプロンプト例

ChatGPTに補助してもらいながら、問いを深めていくと、受け身の読書から能動的な読書ができるようになり、インプット効率も高めやすくなります。

まとめ

マーケティングの仕事は、抽象化すると、
・新しいことを学ぶ
・自分なりの仮説をつくる
・仮説を実行しながら、また学ぶ

この学の繰り返しで、独学力がないと成り立たない仕事です。

ぜひ、マーケティングのハウツー本を読む前に、

「学び方の学び方」

「本を読む本」

から独学力=自分で学ぶ力を磨いてみると、マーケティングの仕事自体の面白さも増すのではないでしょうか?

ここまでがNewsPicksに投稿した内容です。

コミュニティに入っていただいている皆さんに、もう少しで考えていることをお伝えできればと思います。

ChatGPTは問いを深める相手と捉えること

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