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10月を写真でふりかえる

 あっという間に季節は進む。「あっ」という間。少年時代、大人たちが頻繁にこの言葉を口にするたびに「な〜にが“あっ”という間だ〜。んなわけあるかい大げさな。」などと思っていた自分もこのとおりだ。

 こうして、それなりの大人になってしまった自分なわけだが、さらに大人に聞けばこうだ。「歳をとるともっと早いよ〜」。どうやら年を追うごとに、この「あっという間」というヤツは更に速度を増すらしい。まったく、これ以上速くなられては困ったものだ。やれやれ。

 さて、10月をふりかえるとする。


【10月1日】

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 摩周・屈斜路トレイル(通所MKT)がオープン。トレイルクラブのメンバー、TRAILSのメンバー、地域の人でオープニングイベントを開催した。数年前一度自分も夢見た、約4000kmにおよぶアメリカ西海岸のトレイルパシフィッククレストトレイル(PCT)」を踏破している根津さんのギア紹介、何よりトークはとても刺激的なものだった。

 この道、このフィールドを通じて未来を創りたい。ゆっくりでも、確実に。そう思っている。参考までに関連記事を貼っておく。

 のっけから紹介記事のようになってしまったが、全くそういうつもりではない。

【10月3日】

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 摩周グランフォンドの撮影へ。


【10月6日】

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 カヌーでの撮影のガイド。カヌーに乗る1人の撮影者であり表現者として別の撮影者であり表現者をアシストできるのは非常に嬉いことだった。勉強になることや共感できることも多くあり、また学ばせていただきたい。そう思う。


【10月8日】

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 故郷の友人と故郷の川へ。メギー先生にご指導していただいたカイ。カイさん、遊んで遊んでがしつこすぎてメギーさんに嫌われたんじゃないか?

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 今は亡き写真家・久保敬親氏の写真展へ。久保さんの写真と魂に触れに。奥様の俊枝さんに会いに。敬親さん亡き今も大変精力的に活動されているお姿に心打たれる。直接顔を合わせ、言葉を交わす大切さを思った。


【10月9日】

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 摩周・屈斜路トレイル。新たなルートの整備。


【10月12〜14日】

 白鳥初飛来。

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 今季初目視。朝、湖にカヤックで浮かんでいると、遠くから声が聞こえた。「ん?あれ?今白鳥っぽい声しなかった?」。その少しあとにふわりと飛んできて着水。1羽だった。この時の感動を覚えている。湖面上で初飛来に立ち会えたことが何より嬉しかった。

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 来季実施予定の新ツアーのため、和琴半島〜塘路湖まで3日間かけて釧路川のフィールド調査へ。カイは初めてのカヌーでいきなりのロングランとなった。いい経験になったかな。釧路川の旅。自然と町をまるっと楽しめる川の旅はやはり最高だ。

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 太陽に向かって羽をのばすオジロワシ。貫禄ある姿。

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 20年以上カヌーを漕ぐマメさん。貫禄ある姿。



【10月16日】

 初霜。

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 早朝は氷点下となり、湖には毛嵐が出る。紅葉も一気に進む。


【10月17日】

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 カヤックツアーに撮影で同行。気温も低く風もない。天気も良く紅葉も見頃。こんなコンディションはそうないので撮影せずにはいられない。和琴半島のオヤコツ地獄からあがる噴煙に差し込む朝日。その中を漕ぐ姿。たまらなく美しかった。


【10月20日】

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 カヌーと紅葉も安定の美しさ。もっと紅葉のピークに撮影を・・・とも思っていたが。人・予定・天気・紅葉の具合など様々な要素に折り合いをつけるのは針の穴。これが今季のシーズンベストだ。来季にまた期待。


【10月21日】

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 冷え込んだ朝。光。風。紅葉。この日は狙った撮影ができた。が、このあと川に三脚を忘れていた。数日後先輩が届けてくれたのだが、そこまで気づかなかったほど自分は抜けている。先輩ありがとうございました。



【10月24日】

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 川湯にてサロモンのトレランイベント。と7サミッツの報告会。無事終了。いろんな意味でいい時間だった。きてくださった皆さまありがとうございました。

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 お菓子売りのテクテクさん。素敵でした。


【10月26日】

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  摩周・屈斜路トレイルを歩く。考える。


【10月28日】

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 今季初の白鳥の撮影。相も変わらず美しいお姿で。白鳥さん。ちょっと間抜けっぽい仕草もこれまたチャーミングなんだよな。この頃は毛嵐発生率も高いのでこういった絵が撮れるのもまた魅力。

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 朝の散歩で信玄と、いつもしつこいカイ。大人犬からはみんなから煙たがられるカイ。


【10月29日】

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 ついこないだまであった紅葉も、この頃になるとほとんど散っていた。山の中に時々真っ赤な楓がポツンと見える。そして雌阿寒岳には初雪。季節の境目を阿寒にて過ごすささやかな休暇。良い時間だった。


【10月30日】

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 夕方16時前。太陽は山の奥に沈む。鳶が一羽、10月終わりの夕空に舞っていた。


 月の始めには緑だった森も、たった30日間で鮮やかに色づき、やがて葉を落とす。夕刻になると森から力強い恋の雄叫びが聞こえる。夏鳥たちが徐々に姿を消す一方で、湖には白鳥たちが舞い降りる。大地には霜が降りる。なにやら畑仕事も忙しそうに見える。あっという間に変わりゆく自然に背中を押されるように、ここに暮らす人々も冬支度をようやく考える。厳しい冬がやってくる。そう、きつく匂わす10月。

 10月は実にめまぐるしい。できることならカメラ片手にずっと外に出ていたいと思わせる季節。ただ、そうはいかないし、たぶんそうではない気もする。きっとバランスなんだと思う。とはいえ一心不乱で1つのことに突き抜けたい思いだってある。こうした葛藤が常にあるからこそ、そこに表現の隙間は存在しているし、生きることは面白いのだろうとも思う。

 年追うごとに速くなる時間感覚だけは勘弁なのだが、年追うごとに深く感じれる自然感覚はとても嬉しく、豊かなものである。

 

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