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泉健太先生が改憲で「統治機構に関する議論が必要」との認識示す

 立憲民主党代表泉健太先生が憲法記念日の談話で「憲法53条に基づく臨時国会召集要求は、過去何度も軽視され、恣意的な衆議院解散のあり方も問題として指摘されてきました」とし、「統治機構に関する規定が不完全であることも議論が必要」との認識を示されました。
 昨年の憲法記念日の談話で「論憲」が党是であることを改めて明言して以来、立憲民主党はこれまでの「野党=護憲」「野党=左翼」という、主に自民党やネトウヨ、日本会議が流してきたデマを少しずつ訂正してきました。その成果は、今年の統一地方選で立憲民主党の議席が増えたことに現れるようになりました。
 一方で、左翼側からは別種のデマが流されています。
 一部の極左勢力は、例えば立憲民主党が伊勢神宮を集団参拝して「皇室の弥栄」を祈ったり、泉健太先生が初詣に乃木神社を参拝したりしたことについて、非難しています。
 しかしながら、伊勢神宮への集団参拝は民主党時代からの慣例でその時には特に大した批判は起きておらず(キリスト教会からの批判はありましたが、それは信仰が理由ですから判るとして、宗教家でもない人間からの批判は聞いたことがありません)、また、乃木神社には社会党系の政治家も参拝していました。
 従って、こうした批判は「批判のための批判」であり、恐らく泉健太先生が初詣に行っていなくても別のことを口実に批判していたでしょう。
 こうした一部の極左勢力は、泉健太先生が自民党や維新の会と連携していると言うデマを流しているのです。
 念の為に言いますと、とある大手マスコミがこうした極左勢力の声を「立憲民主党の支援者の声」としていましたが、それもデマです。
 某新聞社が「立憲民主党の支援者の声」として報道していたのは、実際にはれいわ新選組支持者の元官僚や枝野幸男代表時代からのアンチ立憲である在日朝鮮民族の方の発言でした。
 立憲民主党は人権尊重の原則を守り抜く政党であり、そのことは(一部の極左勢力を除き)多くの方にご理解いただけているからこそ、議席も増えたのだと考えます。
 憲法改正についての立憲民主党の立場は、今回の談話で「手続き規定を整備せぬままの憲法改正はありえないと訴え、また国民投票法における、外国勢力からの影響排除、CM規制などを盛り込むべきと議論している」と示されました。
 かつて外国勢力からの影響排除は、むしろ自民党の方が言っていたことです。また、CM規制についての議論も自民党が合意してきたことです。
 しかしながら、岸田政権になってから過去の議論や合意を無視した主張が行われています。これは、もしかしたら「日韓慰安婦合意」を推進した岸田首相のことですから、外国勢力の後押しを受けて売国政治をしたい、という思惑があってのことかもしれませんが(笑)、恐らくその本音は、本気で憲法改正の議論をせずに保守票を確保したいと言うだけのことでしょう。
 自民党は談話で「緊急事態対応、自衛隊の明記、合区解消・地方公共団体、教育充実の4項目はきわめて現代的かつ喫緊の課題」としていますが、喫緊の課題と言いながら、衆参両院で与党が3分の2以上の議席を獲得していた時も憲法改正の発議をしたことが無いことに、その本音が現れています。
 いずれにせよ、私は合区解消のための憲法改正には一理あるとは考えるものの、自衛隊明記は今の自民党改憲草案だと「自衛隊は戦力ではない」という明記することになり、政府見解では戦力とは「近代戦争を遂行する能力」のことですから、「自衛隊は近代戦争を遂行できない」と憲法に明記するも同然で、そんなことを書き込んでも自衛隊の違憲論争は終わりませんし(必ず「近代戦争を遂行できる能力を持つのは違憲だ!」と言う人が現れます)、緊急事態条項についても自民党改憲草案だと緊急事態にも尊重されるべき人権に信教の自由が含まれないなどの問題があり、さらに教育充実については国民民主党や日本維新の会も言っていることであって、こうした談話を聞いても自民党を支持する気にはなれません。
 一方で立憲民主党が提示している衆議院解散や臨時国会召集といった論点は、過去にも触れた通り法の不備とも言うべき部分ですから、こちらこそ「喫緊の課題」では無いでしょうか?
 もっとも、私個人は過去からの知人はご存じの通り、改憲でも護憲でもない立場です。一歩身を引いて今の議論を見守りたいと考えます。

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