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3年ぶりの運動会がもたらしたもの。

秋は運動会の季節。

台風が去り、晴れ間の戻った穏やかな日、
コロナコロナでろくに催されなかったこの定番行事にも
ようやく光が射し込みはじめた。

いまどき競走をしても競争はない
チームもなければ、得点もない。
相変わらず歓声は禁止。
正直、盛り上がりには欠けつつも、
これこそ今求められている姿だと納得するのに時間はかからなかった。

次の演技の最中、言い知れぬ感動が伝わってきたからだ。
この感動はいったい何だろう?

よくみると子どもたちは皆マスクを外していた。
ここ数年、当たり前のようにマスク顔が続いていたので
はじめて素顔を見た子も多く、キラキラした表情が眩い。

感動の正体はどうやらマスク解除だけではなく、
演目は「沖縄本土復帰50周年」にちなんだ平和、反戦ものだった。

戦術核、核兵器という極めて物騒な単語が
まさかのまさか、ニュースで連呼される毎日。

一生懸命練習しただろう、子供たちの精いっぱいの演技は
たしかな希望と勇気を与えてくれる。
台湾有事や北のミサイルで危機が現実味を帯びる今こそ、
ゆるやかな琉球民謡の調べが切実に胸に響く。

取り戻されつつある日常の光景に反して、
いま失われつつある世界の秩序。


争いのない運動会での子供たちの晴れやかな笑顔は、それに抗うかのように
平和な日常の貴重さをただ訴えていた。

#子育て #育児 #運動会 #戦争 #教育



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