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モチベーションは、あとから

「森本さんの仕事に対するモチベーションはなんですか?」という質問を、つい先日受け、うーーーん、となりました。

おそらく、相対的には、結構長時間働くタイプなので、その文脈からの質問だったかと思いますが、それに対する回答が手元に無かったことに自分で気付きました。

言われてみれば、明確に「これがモチベーション!」という回答を用意できていない。

自分でも多少なりともモヤモヤとしていたので、その問答について、後日、振り返っていたときに、最初に思い出した話が2つあります。

1つ目は、サッカーの話。

私は幼稚園から大学まで、ずっとサッカーをしていて、いわゆる恩師と言われる方々にも多く出会いました。その中でも、お亡くなりになってしまいましたが、野洲高校や、久御山高校のドリブルサッカーの礎を築いた、中瀬古さんの言葉を思い出しました。

「全身が疲弊して、意識が朦朧とする中で、最後の最後にお前ができることが、お前の能力(スキル)だ」

その当時は、死ぬほど走らされてばかりいたので、ていよく走る理由をこじつけられたと思い、納得はしていなかった気がしますが、15年以上経った今でも自分に残っている言葉なので、中学生ながらに感銘を受けていたのかもしれません。

記念碑

2つ目は、新卒のときの話。

当時は、毎週チーム会をしていましたが、その時のチーム会で上長から全体に問いかけがありました。

「スキルとモチベーション、仕事をする上で大事なのはどっちだ?」

6人チームだったのですが、私の回答は「スキル」。他5名の先輩の回答は「モチベーション」でした。まだ、働き始めて半年もたたない頃だったので、「お、なんか間違えたかな…」くらいにしか思っていませんでしたが、これもなかなかに強烈な思い出として自分に残っています。

その時も、1点目に書いた中瀬古さんの話を覚えていたので、「モチベーションはすぐ変わるしな…」と思った記憶もあります。

ちなみに、上司からは「どちらかが正解という話ではないので、気にせずに。俺はモチベーションだと思うけど」という話をもらいました。笑



スポーツの世界は、大前提として、能力・スキルが無いと表舞台に立てない。「試合には出れませんが、モチベーションは高いです!」ってのは、大嘘だと思っているので、自分はサッカーの経験を経て、モチベーションはスキルのあとで、ということが染み付いている、と気付きました。

「モチベーションは結果的に上がる」ということを、ぼやっとしか認識していなかったので、それがどういう行動の結果なのか、ということを明確に因数分解していなかったです。

なので、今回はそれについて書きます。

したい仕事と、求められる仕事は異なる

最初に思うことは「自分がしたい仕事と、求められる仕事は異なる」ということです。

誰だって、自分の好きなこと・したいこと・得意なことで、お金をいっぱい稼ぎたいという欲求はあると思います。が、それだけではいかない。

会社で働くのであれば、大なり小なり会社の方針があり、組織で求められる役割があります。もちろん、自分のしたいことにアサインしてもらえれば、それに勝ることはないのでしょうが、すべてがそうとはいきません。

FUSIONのようなスタートアップであれば、会社の体力が無いので、どうしても必要性が高いところに能力値がフィットする人間がアサインされることが多いです。大企業でも、そのきらいは勿論ある。

私は「評価される仕事がしたい」という気持ちが強いので、これがしたいあれがしたい、という欲求は、仕事においてはあまり無い気がします(それが良いことだとは思っていませんが)

  • 会社の方向性

  • 社長の目指すビジョン

  • その仕事が与える社会へのインパクト

  • その仕事で得られる個人のスキル

など、この全て、またはいずれかに理解できれば働けます。最初にモチベーションはいらない、と私は思ってます。この要素が満たされれば、結果論として、モチベーションが上がる。(やりたくないことについては、別の話だと思うので、3点目で書きます)

言うなれば、その仕事が、世界・社会・会社に求められるか、がモチベーションとなっている状態だと思います。

何が残るか

上と相反しますが、私もいつかやってみたい仕事はあります。

3−4年前に、本気でその業界に飛び込もうと転職活動をしていましたが、給与・待遇・キャリアパスなどを鑑みて、今じゃないな、という決断をしました。

モチベーションが1歩目だと、その後の自分に残るものが少ないのでは?という懸念を拭いきれなかったのです。「好きだけじゃ食えないぞ」というやつです。

金が欲しい、ということではなく、社会的な立場やタイトル、それに付随するスキルや給料を引き上げてからでないと、不幸になる自分が目に見えました。モチベーションだけで入ると、自分をつなぐものがその感情だけになり、不確実性の高い感情だけを信じて、人生をかけるということができなかったのです。

一方で、自分が汗水かいて身につけたスキルは、例え会社が潰れても、感情が大きく変わったとしても、自分のものだなと。なので、10年くらいはスキルアップに振り切ろう、と決めました。(10年、になんのロジックも無いけど。笑)

能力向上が見込めるか、が根底にあり、そこから取り組むことが、モチベーションにつながっています。

結果を出したか

これもめちゃくちゃ大事な要素だと思っています。
だれでも、得意不得意があるので、苦手な分野で戦うことは不幸だと思います。

1点目の、求められる、と近しいところもありますが、結果が出せるか否かで、継続性が異なります。単発単発で臨んでいると、深みが出ないので、何事においても結果を出すということは根幹に来るはずです。

合わせて、「結果を出すために、破茶滅茶に努力するか」がセットかと。
簡単に結果を出せる仕事は、往々にして、つまらなくなる傾向にあるので、それこそ逆効果です。なんとかかんとか頑張って目標を達成する、で、モチベーションが上がる。

求められるだけではなく、スキルが上がるだけではなく、結果を出せるか、という観点も、モチベーションに繋がることだと思います。

結果、モチベーションが上がる

やっぱり、これに尽きると思います。モチベーションが1番にくると、おかしな事になる。取り組むタイミングでは、気持ちにモヤがかかっていたとしても、自己成長の自己認識のタイミングはいずれくるので、それが最大のモチベーションになっていました。

「とりあえずやってみる」みたいな、そういった精神論ではなく

  1. この仕事は、求められているか

  2. その仕事で、得られるスキルはなにか

  3. その仕事で、結果を出したか

の三要素を経て、モチベーションが上がるということに繋がっているみたいです。

最後に

棚卸しすると、意外と新しい気付きが多いです。

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