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在宅療養支援認定薬剤師について

今日は僕が今年取得した認定、在宅療養支援認定薬剤師について書きます。
認定の取得条件等については日本在宅薬学会のHPをご覧ください。
今回は認定の取り方!みたいな話は書きません。

認定の原則や目的について引用します。

(認定の原則) 第1条
在宅療養支援認定薬剤師要綱
第1章 総則
超高齢社会の到来により変貌する社会医療ニーズに対応するため,薬剤師としての知識・技能・態 度の3項目を修得し,良質の医療を提供することを目的として,一般社団法人日本在宅薬学会(以下 「本学会」という)認定薬剤師研修講座(以下「研修講座」とする)を設定する.この研修講座を受 講して所定の単位を取得後,本学会が適当と認めた薬剤師を「在宅療養支援認定薬剤師」(以下「認定 薬剤師」という)として認定する.
(認定の目的) 第2条
在宅,もしくは居住系施設で療養している要支援者等に薬剤師の専門性を生かしたより良質な医 療・介護を提供し,社会的要請に応えるために,他の職種と情報共有を密にしながら,在宅支援チー ムの一員として,国民の保健・医療・福祉に貢献できる認定薬剤師を育成する.

今現在、136名の認定者がいるようです。割とレアな認定なのかもしれません。

1)認定を取得した目的と経緯

実は学生の頃から絶対に取りたいと思っていました。
本気で在宅やるからには当然やろ!みたいなノリでした。

この認定は取得までに最低3年の実務経験が必要です。試験は年に1回実施されるのですが、日程が1月なので新卒から取得を目指した場合は最短で4年目に受験資格を得られるようになっています。僕が取得したのも4年目でした。(今年)

元々は漠然とした動機でしたが、現場で働くに連れて明確になりました。

現場に出て3年以上が経ち、そこそこ自信もついてきていた頃でした。そんな折、先日こちらでもご紹介した論文が採択されたことで取得の意思が固まりました。(論文が採択されました!

この論文の採択が、在宅における薬剤師の介入に対して(限定的条件であれ)客観的に評価されたことを意味していると感じました。
良い節目として一度自分自身の価値を客観的に形にしておきたいなと思いました。

また、地域活動に参加する中でまだまだ在宅領域における薬剤師の活躍は認知されていないことを感じていました。
加えて入退院時の連携を進めるべく病院に挨拶訪問をした際にも、ただの一介のペーペーの身分ではパンチが弱いなと実感していました。
そういった意味でも「在宅療養支援認定薬剤師」という認定は実績を証明することのみならず、その肩書きによって他職種から「ちょっとこの人の話聞いてみようかな」と思っていただくきっかけになれば、より地域医療に貢献しやすくなるのではないかと考えました。

2)認定を取得して感じたこと

存外に一番嬉しかったことは、チームの薬局パートナーさん達に目に見える形で成果を報告できたことでした。
薬局パートナーは本当に多岐に渡る対物業務をこなしている反面、薬剤師が薬局の外で患者さんにどう貢献しているのかを目にする機会は少ないのです。
チーム内でタスクシフト/シェアを進めていく上で、こちらから仕事は頼むが成果をイマイチ見せることができないことがジレンマでした。
報告した時にみんな笑顔で「わぁ!おめでとうございます!」と言ってもらえたのが何より嬉しかったです。

地域の他職種からの反応にもやはり変化がありました。
当然名刺にも認定を載せたわけですが、それだけでは何も効果はありません。
肩書きは本当にただの肩書であって、大事なのは使いようだと感じています。
「おかげさまで認定を取得しました!」と挨拶に行くための理由・話題が得られたので、これを最大限に活用しています。
関わっている他職種の方々にはみなさんに一人ずつお礼と報告をしています。(ちょっとイタいですよね笑)
特に普段は一緒に仕事をしていない、入退院時にお世話になっている病院の地域連携室に「名刺新しくなりました〜!」と挨拶に行ったことで、初めて退院時カンファレンスに呼んでいただくお約束までいただけました。

芸人がコンビ名を変えるのと似ていますよね。改名直後に出演した番組MCからは必ず「お前ら名前変えたらしいな!」と振られるわけで、そこで笑かすチャンスを得られるんですよね。これをモノにするためには積極的に前に、外に出ていく必要があると思っています。

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ぜひ興味を持っている方は挑戦してみて下さい。
せっかく現場で頑張って患者さんに貢献している実績は形にして内外に示すべきだと思います。ご自身のためにも、これからの地域医療を牽引していく立場としても。

今日もありがとうございました!

いつも読んでくださりありがとうごさいます。みなさんが読んでくださることが活力になっています。