脳出血で右片麻痺

誕生日(14日)の前々日、７年前の今日(１２日)、脳出血(左視床下部に37㍉)を起こして、右片麻痺(ステージ３、第２級身体障害者)となった。

だから１０月は誕生日月だけど、何かが胸の奥につっかえたような、ちょっと重くてイヤ〜な感じがする。トラウマになってるのかもしれない。

脳出血・片麻痺から、熊本地震、認知症になった親の介護…と相変わらず苦悩は続いてる。

退院直後から、自分で取り組んだリハビリを記録したノートも既に７冊。だいたい１年に１冊だ。

当初はプロのアドバイスを受けて、様々な関連書を読み、ネットを検索して、ほぼ自己流で取り組んできた。

そんなに見返すことはないけれど、詳細にノートを付けるのは、リハビリを日常の”習慣”にし、モチベーションを上げるためだ。

リハビリだけじゃなく、気になる関連情報のコピーを貼ったり、その時々の目標、自分を鼓舞する言葉なども書いてきた。

利き手だった右手から左手に替えて、手書きでなるべく丁寧に書くのも、脳のリハビリになるかと考えて。SNSを真面目にやってるのも同じだ。

もちろん、これからも続けたいと思ってるけど、俺自身はある意味、片麻痺のリハビリに興味が薄れたと思う。どんなにリハビリを頑張ってもこれ以上、劇的に右半身麻痺が回復するなんて、今のところ、ありえない。将来的にもっと医学が進歩して、壊死した脳を少しでも再生できれば変わってくると思うけど、いつになることやら…。だから、麻痺の回復ばかりにこだわるのではなく、今の身体を自分なりに受け入れて、常に前に進みたい、進化したいと考えてるからだ。難しい面もあるけど。

だから、現在、取り組んでいるリハビリも、体幹やバランスを鍛えることとウォーキング、自重中心の筋トレがメインとなってる。

回復には概ね、①“脳の可塑性”に期待する、②損傷部位の再生手術、③ニューロリハビリ、があると思う。

①が最も多いが、とにかく頻繁に麻痺部位を動かすことで他に神経を再生し繋ぐことだ。従来の医学もそうだが、〜法と様々な民間療法もある。陥りやすいのが自分の体験が絶対だとカンチガイしてしまうことだ。脳の損傷から麻痺、回復まで人それぞれであるのに。だから他人の例は、実はあまり参考にならない。従来の医学を否定して、概念ばかりで、高い治療費を取る例も多いだろう。

②は細胞の再生だけど、まだ未知の分野でもあって、まだ完全回復の例を聞いたことがない。

③は感じる、念じる、思うことだけど、多分、最も“奇跡”が起こる例が多いのではないか。でも、ハッキリと認識できる方法ではないので難しいし、宗教的な”カルト”も産みやすいと思う。

人間の脳はまだまだ未知数で可能性は無限にあると思うが、まず、ステージ３以上の麻痺で完全回復に成功した例を聞いたことも、目にしたこともない。

俺自身は、今では、片麻痺になったことは自分の身体を深く知る機会を与えてくれたと思ってるし、数年の取り組みで高血圧症、ドロドロ血だったものが、医者に“麻痺以外は、全て基準値内で、すこぶる健康”と言われるまでに回復した。

今では、無理矢理にでも、右片麻痺の身体は、俺のひとつの“個性”だと考えてる。
時々、麻痺の身体に嫌気がさして激しく落ち込むことはあっても。

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倒れた時
↓

東京の友人の店で夜勤が終わり、昼くらいに起きた俺はメールが来てないかとiPadをチェックしてた。
すると、急に頭の後ろに暖かい水でも漏れたように感じた。そして、だんだんと身体が動かなくなってきた。右手に力が入らなくなった。そして、ベッドにもたれかかった。
これはヤバイ、動けるうちにと左手でケータイを取り、友人に電話した。「頼む、すぐ来て。動けない。助けて」。
それから、友人が来て、救急隊員がドヤドヤ部屋に入ってきて、自分が布みたいなものに包まれ、外に運ばれていくのがわかった。救急車に乗ったところまでは覚えてる。血圧は220を超えてたらしい。
それから約一週間ほど記憶がない。

左視床下部に37ミリの脳出血。

なんとなく覚えてるのは病院のベッドに寝てる時。
浴衣？に着替えさせられ、オムツをしてた。メガネもないのであまりわからなかった。看護師さんらと話したが、自分でも変なこと言ってるなあとわかってて、意味の通じない話をしてた。
親、親戚、友人らが多数来てくれたが、断片的に覚えてるけど、細かくは記憶がない。その月のケータイ代がめちゃめちゃ高く、履歴を見るとあちこち電話してたらしいが、ほとんど記憶がない。
病院では、なぜか夜がとても怖く、ほとんど寝れなかった。あとで睡眠薬をもらうことになるが。一人優しい看護師がいて、食事から何から、親身に世話してくれた。

それから飛行機で実家のある熊本の病院に転院して、約半年の長期入院となった。熊本の病院でも最初のリハビリ等はあまり記憶がない。だんだんとはっきりしてきて、若くて可愛いリハビリスタッフに囲まれて、意外と入院生活は楽しかった。

そして、退院、現在に至る。

倒れてからも、いろいろとある過ぎるくらいにあった。

そういえば、かなり前から高血圧だった。滞在先のフィリピンで数日、入院したこともあった。200超えて、友人が何回も警告してくれたが、大丈夫だよと聞き入れなかった。自業自得だった。