【映画】「ブレードランナー2049」

「ブレードランナー 2049(Blade Runner 2049)」(2017・米、ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督)。

カルト中のカルトムーヴィー、82年制作「ブレードランナー」の続編という位置付け。前作のリドリー・スコット監督は製作で関わってる。

前にNHK-BSで観たけど、途中からぐっすり寝ちゃったので再度。で、今回も寝落ちしそうになった。σ^_^;

全編、暗〜く陰鬱な世界を表現しており、一応、SFだけど、まるでタルコフスキーの映画みたくアート志向のようで、退屈でつまらなくて、アクビが出っ放しになったよ。ストーリー的には面白いと思うけどさ。

基本、前作同様、旧型の人造人間「レプリカント」狩り(駆逐)の話だけど、その狩りで、主人公の新型レプリカント、K(ジョー)が自分の出自の真相に気付いて調査を進める。後半から、前作の主人公リック・デッカード(ハリソン・フォード)も登場する。

主人公Kはレプリカントだけど、ロス警察のブレードランナーとして、古い型の同胞を狩る仕事をしている。孤独で、家ではAIのメイド、ジョイと親しくしてる。

このメイドが、時にKを諌めたり、助けたり、3DみたいなVRによるカワイイ女の子で、コレだったら孤独でも構わないと思わせる。どよ〜んと暗い中でも輝いてる。

前作のように、彼女とスピナー(空中飛行自動車)に乗って逃げてhappy endにして欲しかったけど、そうはいかなかった。

イマイチ、Kのキャラが確立してないような気もする。

「ブレードランナー」は何が面白いって、人間とほぼ変わらない人造人間レプリカントが、幼少期の記憶等を予め植え付けられて、本人はフツーの人間として生活してて、最初は人間特有の感情による共感がなかったけど、そのうち人間と同等の感情が生まれてきており、人間との区別があやふやになってることだ(判断材料は身体の何処かに記されたナンバーだけ)。

コレは原作のSF小説「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」を書いたフィリップ・K・ディックの狂った頭の中だけの創造の世界だけど、世界における人間の存在そのものの意味を問うという哲学的な命題でもあったわけだ。

Kがデッカードの子供とするとレプリカントにも生殖機能がある?人間と同様に老ける?過去の記憶は後付けのものでも、本人はわからないのだし、レプリカントの製作者以外、誰もわからないし、見分けもつかない。あなたの過去の記憶は本当に本物ですか?ってなもんで、人間の存在価値を問われていることになるのだ。人間とレプリカント、真の人間は一体どっち?…オソロシイ。

前作と同様、近未来を感じさせる複雑な都市国家の地上の世界(サイバーパンク)と、澱んだカタストロフの地下の世界の風景は、SF映画の歴史を変えたと言われるほど、やっぱり素晴らしい。

うーむ。疲れたよ。

画像1

画像2

画像3

画像4

画像5

画像6

画像7

画像8

画像9

画像10


脳出血により右片麻痺の二級身体障害者となりました。なんでも書きます。よろしくお願いします。