「ひきこもり図書館」

出かけるアクティブな“引きこもり”である俺は、この著者の本が好きだ。カフカをはじめ、全部の“絶望名言”本を読んでいると思う。今はちょっと食傷気味でもあるが。

ココには“引きこもり”というか「孤独」をテーマにした小説等が紹介されている。
 
全作品、面白くて一気に読んだ。引きこもって孤独になることで、人は様々なことに気付くものだ。心にも身体にも変化が起きる。そのことをコレらの小説はちゃんと描いてるのだ。

孤独の素晴らしさは、孤独を意識しない者にはわからないだろう。真の孤独とは、この世界で自分独りとなった時だろうが、実はそれは孤独ではない。孤独は人間社会の中にあって初めて成り立つ。

孤独といっても、人がひしめき合う中での意識の孤独であって、それが現代人が経験する孤独なのだ。人と一緒であっても、意識の持ちようで孤独になれる。孤独とは、自分の心をどこまでも深く掘り下げる内省的なことなのだ。

孤独を愛するとはいうけれど、たいていの場合、孤独を愛する自分を愛することであって、孤独を気取った自分という、他人と関係を抜きにしては成立しない。それは孤独とはいえないだろう。

一つの例として、時間がある時に、メディアもツールも、金も必要とせずに楽しむことができるかどうかでもあると思う。

「孤独は僕にとって、唯一の目標であり、最も心惹かれるものであり、可能性をもたらしてくれるものだ。にもかかわらず、これほど愛しているものを、僕は怖れている」by フランツ・カフカ

水族館のタコが、飢えから自分の身体を食べていき、ついに全部を食べて消えてしまうが、実は、タコは永遠に生きているという萩原朔太郎の作品は、メッチャ面白い!


脳出血により右片麻痺の二級身体障害者となりました。なんでも書きます。よろしくお願いします。