「日本人のための第一次世界大戦史」

あまり面白くはなかったが…。

第二次大戦は、遺物も残ってるし、まだ身近に感じることができても、同じ世界規模の戦争とはいえ、110年も昔の出来事なんて、まさに歴史の教科書の数頁だよねー。

ヨーロッパを中心に、全世界の経済大国を巻き込んで、主に連合国(日本を含む)と中央同盟国が戦ったのだが、基本、非戦闘員も含めて全員(女性、労働者含む)で、国のために殺し合い等に参加した、歴史上初の総力戦だった訳だ。

アジア、アフリカ等で植民地化を進めた大国が、ヨーロッパで利害関係から対立、同時にスラブ・ゲルマン系など独立を目指す民族の対立も起こり、一触即発の“ヨーロッパの火薬庫”といわれていたところに、「サラエボ事件」が起こって、一気に爆発したのだ。

日本(大日本帝国)は、ヨーロッパの大国に追い付け追い越せとばかりに、日英同盟を理由に参戦したのだ。そして、中国の青島でドイツ軍と戦うことになる。

ヨーロッパでは、塹壕戦が主だったために、大量の機関銃が用いられて、他にも、戦車、戦闘機、毒ガス、潜水艦などの新兵器が登場した。

総力戦により、徴兵制、プロパガンダ、スパイ、収容所、軍事工場、大量虐殺、外交、和平、左翼と右翼・愛国…等々、近代戦争の材料が揃うことになる。つまりは、コレで文明が大きく進んだのだね。

その分、各国で3桁万人を超す死者が出たのだ。そのために、ヨーロッパの大国は疲弊して、経済的にも落ち込むことになる。20年後、ヒトラーの登場を許すことにも。その結果、世界経済の中心はアメリカへと移っていくのだ。

基本的に、戦争は外交によって回避すべきものだと思うが、やはり大衆の持つ数の力も大きい。例えば、強くて優越感を煽るような愛国的なプロパガンダは、国民感情を盛り上げる。戦争は権力者だけの問題では決してない。熱狂する大衆によるところが大きいのだ。バカな国民には、バカな指導者がよく似合う。

戦争を歴史として俯瞰的に見ると、瑣末なことは置いといて、人類にとって欠かせないものであるような気がしてくるから困ったものだ。

「台頭する国家は、自国の権利を強く意識し、より大きな影響力(利益)と敬意(名誉)を求めるようになる。チャレンジャーに直面した既存の大国は状況を恐れ、不安になり、守りを固める」


脳出血により右片麻痺の二級身体障害者となりました。なんでも書きます。よろしくお願いします。