「男たちの挽歌」

「男たちの挽歌(英雄本色)」(86年、ジョン・ウー監督)。

今話題の香港の映画だけど、カンフーばっかじゃないことを示した“香港ノワール”の嚆矢となった映画だ。

香港の犯罪組織のドンが、台湾での贋札の取り引きを最後に足を洗おうと決意、自首して獄に繋がれるが、その間、かつての舎弟に裏切られて、父も殺され、親友はホームレスみたいな扱いを受け、警官になった弟も巻き込んで、結局、闇の社会から抜け出れずに堅気になれないといった悲しいストーリー。

…なのだが、なんでこんなにチープなのか。当時は衝撃作かもしれないが、チープ感満載でいっぱい突っ込みどころがあるよ。

最初の、主人公ホーと親友マークのじゃれ合いなんて、なんかコドモ過ぎて、観ててイタイタしい。闇の組織のオフィスがなんで明るい普通のビルにあってOLなんかもいるんだよ。血糊の使い方がヘタクソで、ただ血だらけにすれば衝撃だろうってもんじゃねえだろう。二丁拳銃で撃ちまくるが、そんなに弾が入ってるわけねーだろって。爪楊枝を咥えながら銃を撃つが、それがイタすぎるというか、全然クールじゃない。そんなに殴ったら絶対死ぬか気絶するよう。とにかく全てどこか外しまくってる。ホントにこれが衝撃作?これだけ観ると、まだまだ欧米の、同様のノワール・ムービーには敵わないと思うね。

ファミリーの結束力も重要なテーマになってると思うけど、フィリピンもそうだったが、アジアってとにかく血筋、ファミリーがなによりも重要な要素になってる国が多いと思う。俺の家族がほとんど崩壊してるからそう思うのかね。身内や親戚はあまり好きじゃないが。

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脳出血により右片麻痺の二級身体障害者となりました。なんでも書きます。よろしくお願いします。